研究課題/領域番号 |
21H00958
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小川 健二 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (50586021)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 運動学習 / 安静時脳活動 / 脳機能イメージング / 認知神経科学 / 経頭蓋直流電気刺激 / 経頭蓋電気刺激 |
研究開始時の研究の概要 |
経頭蓋直流電気刺激 (tDCS) は、主に大脳皮質の活動を非侵襲に興奮性または抑制性に変調させる方法である。本研究は、tDCSを用いて運動関連野の安静時脳活動を変調させることで、学習成績を操作可能か検証する。さらにその際の脳活動を機能的磁気共鳴画像法 (fMRI) にて計測し、tDCSによってどのように脳活動が変化しているかを調べることで、安静時脳活動とオフライン学習との関係性を明らかにする。
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研究成果の概要 |
運動学習や記憶形成において、学習後に休憩を置くことが運動成績の向上や運動記憶の固定化を助ける現象(オフライン学習)が行動実験から示されているが、休息中の安静時脳活動が学習に及ぼす影響は不明である。そこで本研究は、安静時脳活動が運動学習に果たす役割を、安静時の脳活動に対して経頭蓋直流電気刺激 (tDCS) による操作、および機能的磁気共鳴画像法 (fMRI) による計測の両方を用いて直接的に検討した。実験結果からtDCSを用いた群では、安静時に一次感覚運動野において課題実行時と類似した活動パターンがより多く見られた。このことはtDCSで課題に関連した安静時脳活動を変調できることを示す。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
これまでの運動学習に関する多くの行動実験から、学習後の覚醒休息期間が学習効果の定着や促進に役立つことが示唆されてきたが、具体的に休憩期間中の安静時脳活動との関連については明らかではなかった。本研究は、安静時における課題時に類似した脳活動パターンの再活性化を、非侵襲の脳刺激法 (tDCS)によってより頻繁に誘導することが可能であることを、fMRIによる脳機能計測と組み合わせた実験によって明らかにした。本研究から、課題遂行後の安静時脳活動を操作することによって記憶や学習に関わるオフライン活動を制御できる可能性を示すことができた。
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