研究課題/領域番号 |
21H01014
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高須 洋介 京都大学, 理学研究科, 准教授 (50456844)
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研究分担者 |
段下 一平 近畿大学, 理工学部, 准教授 (90586950)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
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キーワード | 量子多体系 / 開放系 / 開放量子多体系 / 冷却原子 / エンタングルメント / エンタングルメントエントロピー |
研究開始時の研究の概要 |
孤立量子系である光格子中の原子に対し、外部から散逸を導入する。散逸としては、2体ロス、および1体ロスを考えている。ロスを導入したあとのダイナミクスや、光格子の深さを急激に変化させる(クエンチ)後の状態を観測する。この観測結果と理論を定量的に比較する。本研究遂行のために実験を担当する研究代表者と理論計算を担当する研究分担者との間で密接な協力体制を構築する。達成目標は、強相関冷却原子気体を用いた開放量子多体系での実験結果と理論計算結果の定量的な一致である。
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研究実績の概要 |
本研究では、光格子中のボース凝縮またはフェルミ縮退領域まで冷却されたイッテルビウム(Yb)原子を用いて、制御された非平衡開放量子多体系の量子ダイナミクスを実験的に研究することで、これまでそれほど探究されなかった「制御された開放量子多体系」というフロンティアを開拓することを目的としている。孤立量子系で行ってきた、研究代表者の高須が遂行する実験的研究と研究分担者の段下が遂行する理論的研究の一致を開放量子系でも目指す。また散逸が誘起する、エンタングルメントの体積則・面積則の転移などの新たな物理現象の探索を行う。研究代表者の高須は、2022年度は、2021年度に引き続き、光格子中に捕獲されたボース原子を用いた非平衡ダイナミクスの実験的測定を行った。ボソン光格子系において、特異的な初期状態から光格子深さを急に浅くすること(クエンチ)で原子の光格子間のホッピングを引き起こし、そこからの原子の状態を観測した。特に、2021年度における予備実験で判明していた、複数の1次元系の間のホッピングによる緩和を防ぐために、光格子をより深くするなどの実験的な改良を行った。さらに、多成分フェルミ原子気体に2体ロスを導入してスピン1重項状態の原子を選択的に系から取り除くことで、スピン3重項状態のみが残るディッケ状態の実験的生成とその観測を行った。また、研究分担者の段下は、ボソン冷却原子系、フェルミオン冷却原子系だけでなく、スピン系を含めた。新たな理論的な実験提案を含む様々な理論的研究を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
2022年度では、2021年度に引き続き、研究分担者の段下が独自に提案した系を中心に実験を行った。特に、2021年度における予備実験で判明していた、複数の1次元系の間のホッピングによる緩和を防ぐために、光格子をより深くするなどの実験的な改良を行った。さらに、研究代表者の高須はスピン相関の散逸によるダイナミクスの測定などの実験的を完成させた。研究分担者の段下は研究分担者の段下は、ボソン冷却原子系、フェルミオン冷却原子系だけでなく、スピン系を含めた。新たな理論的な実験提案を含む様々な理論的研究を行った。このように、研究は当初の計画以上に進展している。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度は引き続き、散逸が誘起するエンタングルメントの体積則・面積則の転移などの新たな物理現象の探索を行う。実験と理論の定量的な議論は随時おこなっていくとともに、投稿論文としてまとめる。
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