研究課題/領域番号 |
21H01068
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14020:核融合学関連
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研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
佐藤 紘一 鹿児島大学, 理工学域工学系, 教授 (30378971)
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研究分担者 |
笠田 竜太 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (20335227)
畠山 賢彦 富山大学, 学術研究部都市デザイン学系, 准教授 (30375109)
徐 ぎゅう 京都大学, 複合原子力科学研究所, 准教授 (90273531)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 11,050千円 (直接経費: 8,500千円、間接経費: 2,550千円)
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キーワード | 水素 / タングステン / 機械的特性 / 微小試験 / 粒子線照射 |
研究開始時の研究の概要 |
核融合炉は、水素同位体のプラズマ状態(物質を例えば1億度以上の高温に維持すると得られる)を磁場で閉じ込めることで起きる核融合反応において発生するエネルギーを発電に利用する。その中にダイバータというプラズマ中の不純物の除去や熱負荷・粒子負荷の除去を行う部分がある。ダイバータにはタングステンという材料が用いられる。核融合炉の運転中、ダイバータ内には水素が発生・侵入する。一般に材料中に水素が存在すると水素脆化という劣化現象が起こる。タングステンの水素による強度特性の変化を調べ、タングステンダイバータが核融合炉運転中に水素によって劣化してもその形状を維持できることを示すことが本研究の目的である。
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研究成果の概要 |
異なる温度でイオン照射することや異なる照射量の電子照射材を熱処理することによって、サイズが異なる原子空孔集合体を形成させて、水素チャージしたところ、原子空孔や小さな原子空孔集合体が形成している試料は硬化した。一方、大きな原子空孔集合体が形成している試料は硬さが変化しなかった。水素チャージによる硬化の原因は、原子空孔や小さな原子空孔集合体が水素を捕獲して、それらがより強く転位の移動を阻害したためであると考えられる。イオン照射材に対して微小引張試験と微小圧縮試験も試みたが、損傷領域が浅く、微小試験技術においても試料サイズが小さすぎたため、良い結果を得ることはできなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
空孔型欠陥が水素を捕獲することによって硬くなることはシミュレーションによって報告されているが、その空孔型欠陥の中で原子空孔や小さな原子空孔集合体が水素を捕獲した場合のみ、硬さが上昇することを実験的に示すことができた。これは本研究で得られた学術的な知見の一つである。また、本研究からダイバータの冷却管近傍が水素によって硬化することが分かった。一般に強度と延性はトレードオフの関係にあるため、水素が存在する中で硬化と延性がどのような関係にあるのかを解明する必要があるが、その結果次第で核融合炉の設計において本研究の効果を考慮する必要が出てくることが分かった。これが得られた社会的意義の一つである。
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