研究課題/領域番号 |
21H01074
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
栗田 弘史 豊橋技術科学大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70512177)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
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キーワード | 大気圧プラズマ / プラズマ医療応用 / 酸化ストレス / 核酸損傷 / 細胞死 / 大気圧低温プラズマ / プラズマ生物応用 / 生体分子損傷 / プラズマ医療 |
研究開始時の研究の概要 |
大気圧低温プラズマ照射が示す抗腫瘍効果・創傷治癒・低侵襲止血への有効性が近年相次いで報告され、プラズマ医療応用に関する研究が急速に進展している。本研究ではこれらの効果を示すために必要な照射強度よりも弱いプラズマ照射に注目する。弱いプラズマ照射が生体分子に及ぼす影響や損傷を修復する機構について十分な知見がこれまでに得られておらず、新たな着眼点からプラズマ照射に対する細胞応答機構の解明を目指す。
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研究成果の概要 |
大気圧低温プラズマをヒトやマウス由来の培養細胞に照射し、核酸損傷やその修復を中心に解析を進めた。細胞生存率を顕著に低下させないようなプラズマ照射であっても、酸化的核酸損傷の一種である塩基修飾がゲノムDNA上に生じ、低強度プラズマ照射であれば除去修復されること、ミトコンドリアDNAやRNAにも損傷が生じることが示された。プラズマの細胞懸濁液への直接照射が、細胞内の活性酸素レベルが増大させるメカニズムについて検討し、細胞膜穿孔とは異なる経路を介して活性酸素レベルが増強されている可能性が示唆された。低強度プラズマ照射が細胞の死滅ではなく、細胞増殖を停止させる可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細胞生存率を顕著に低下させないようなプラズマ照射であっても、細胞内の核酸に損傷を誘発し、その後修復されうることを明らかにした。また、先行研究ではプラズマ照射から24-48時間程度後で生存率を測定する解析がほとんどであるが、長期間培養後に細胞死ではなく細胞増殖停止という状態を生じることを示した。これは本研究で注目した低強度プラズマ照射のコンセプトが導き出した新たな知見である。
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