研究課題/領域番号 |
21H01076
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分14030:プラズマ応用科学関連
|
研究機関 | 名城大学 |
研究代表者 |
内田 儀一郎 名城大学, 理工学部, 教授 (90422435)
|
研究分担者 |
茂田 正哉 東北大学, 工学研究科, 教授 (30431521)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2021年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
|
キーワード | ナノ粒子プラズマプロセス / 反応性流れ場 / ナノ複合材料 / Liイオン電池 / ゲルマニウム / ナノ粒子プラズマロセス / 反応流れ場 |
研究開始時の研究の概要 |
電気自動車の長距離走行を可能とする次世代の高性能Liイオン電池の実現には、ナノ材料膜の構造制御が必要不可欠である。この課題に対し本研究では、低温プラズマ流れ場をキーパラメータとした新規プラズマプロセスにより、ナノ構造が精密に制御されたナノ複合材料膜をシングルステップで作製する。その実現のために、低温プラズマ中のガス流速を低速から高速まで系統的に制御し、ナノ複合材料膜の微細形態と多孔度を定量的に評価する。その結果に基づき最終的にナノ構造制御のための学術モデルを提案する。さらに発展として、新規プラズマプロセスで作製したGe/Snナノ複合材料を負極に用いて、高容量・低劣化Liイオン電池を実証する。
|
研究実績の概要 |
本研究では低温プラズマ反応性流れ場をナノ材料プロセスに展開し、ガス流速を実験パラメータとして、ナノ粒子生成・配列現象を系統的に解析する。最終年度の本年度は、ナノ粒子膜とLiイオン電池容量との関係を解析し、その結果、高容量で劣化のないナノ構造負極膜をプラズマプロセスで実現した。Geナノ粒子膜は比較的圧力の高い0.5 Torrの高圧プラズマスパッタリング法で作製した。平均粒径20 nm程度のアモルファスGeナノ粒子で構成された多孔度19%のナノポーラス膜となった。この多孔質Geナノ粒子膜を負極とするLiイオン電池を試作し評価したところ、初期容量は864 mAh/gと従来のグラファイト負極の2倍程度と高いものの、90サイクル充放電後の容量は309 mAh/gと大きく低下した。そこで多孔質Geナノ粒子膜をカーボン層で挟む多層構造を新たに考案した。具体的には集電体となる銅電極の上にカーボン層を形成し、Ge層、カーボン層と順次、高圧スパッタリング法で堆積した。カーボン膜は平均粒径13 nmのナノ粒子で構成され、ラマン分光計測よりアモルファス構造であった。このC/Ge/C多層構造負極のLiイオン電池において劣化は大きく抑制され、初期容量976 mAh/gに対し、90サイクル充放電後の容量は910 mAh/gと高容量を維持した。本研究によりGe層の両側のカーボン層が銅集電体とGe、電解液とGeのそれぞれの界面になり、多孔質Geナノ粒子膜の機械的劣化と化学的劣化を抑制できることが明らかになった。本研究で開発した高圧プラズマスパッタリング法で一貫して作製したカーボン/Geナノ粒子負極膜で、劣化のないLiイオン電池の駆動を実証した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|