研究課題/領域番号 |
21H01090
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
米徳 大輔 金沢大学, 数物科学系, 教授 (40345608)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
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キーワード | ガンマ線バースト / 重力波 / X線天文学 / 超小型衛星 / ブラックホール |
研究開始時の研究の概要 |
重力波天文学の創成と発展を目指して、広視野X線モニター、ガンマ線検出器、そして50cm/50kg級の超小型衛星「金沢大学衛星」を開発する。本研究期間内に金沢大学衛星を完成させ、軌道上運用を実施することで重力波源をX線観測から同定し、ブラックホール形成課程の研究などの科学成果を創出することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究では、重力波と同期したガンマ線バーストの観測を目的に、50cm/50kg級の超小型衛星「こよう」の開発と、ガンマ線バースト(GRB)を発見するための2種類の観測装置の開発を行った。電機試験・熱真空試験・振動試験を実施し、健全性を確認した上で、2023年12月2日(日本時間)に米国より衛星を打ち上げた。衛星機能のうち星センサーの異常とバッテリの枯渇に見舞われたが、現時点で運用を実施しており、ガンマ線バーストと考えられる現象を検出することに成功している。本研究の目的である「重力波と同期したGRB」の検出には至っていないが、今後の観測で成果を挙げていきたい。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在の天文学では、重力波やニュートリノのような電磁波ではない情報を用いて宇宙を包括的に理解する「マルチメッセンジャー天文学」が重要課題となっている。本研究では、広視野X線・ガンマ線観測の観点から、マルチメッセンジャー天文学の発展に貢献するための超小型衛星 KOYOH を実現し、重力波と同期したガンマ線バーストを観測することで、その発生方向や発生時刻を通報し、時間変動やエネルギースペクトルを測定する。これにより、従来のX線・ガンマ線天文学では実施できなかった新たなブラックホールが誕生する瞬間に生じる物理現象を理解するものである。
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