研究課題/領域番号 |
21H01106
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
齋藤 隆之 東京大学, 宇宙線研究所, 助教 (60713419)
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研究分担者 |
窪 秀利 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (40300868)
山本 常夏 甲南大学, 理工学部, 教授 (40454722)
猪目 祐介 東京大学, 宇宙線研究所, 技術職員 (90869710)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | SiPM / 大気チェレンコフ望遠鏡 / 暗黒物質 / CTA / 大口径望遠鏡 |
研究開始時の研究の概要 |
暗黒物質からの対消滅ガンマ線を検出するため、LSTのさらなる高感度化を目指す。光センサーを現行のPMTからSiPMにかえ、さらにカメラのピクセル数を4倍に増やす。そのカメラのFine Pixel 化に向けて、14 pixel SiPMモジュールを開発することが目的である。集光器、信号制御、信号読み出しなどさまざまな点で開発が必要となる。最終的には5 台、70ピクセル分製造し、稼働中のCTA北サイトのLST初号機に試験搭載し、宇宙線の作る空気シャワー像を撮る。
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研究実績の概要 |
暗黒物質の対消滅により生じる高エネルギーガンマ線を検出するため、CTA大口径望遠鏡のさらなる好感度化を目指し、SiPMモジュールの開発を進めている。2021年度の具体的な研究目標は、 SiPMの出力波形の整形(数百nsの幅を3ns程度に)、4つのSiPMの信号の合算、ゲインの温度依存性に対する補償回路の開発、の3つであった。まず、波形整形については解析的な計算、回路シミュレーション、回路の試作を経て、300 ns 程度ある長いテールの部分を削り、約2 nsの幅に縮めることに成功した。一方で、振幅も1/7程度に減少してしまうため、アンプで補正する必要があることもわかった。また、信号の合算回路については、MEG実験で開発された信号合成回路を用い、4つの信号を合成させることに成功した。波形に僅かなアンダーシュートが生じてしまったものの、電荷分解のもほとんど劣化されることなく、信号を合成することに成功した。アンダーシュートが解析やトリガーに影響するようであれば、インピーダンスの調整を行い、改良する予定である。また、温度補償回路の開発もうまく進んだ。浜松ホトニクス社製MPPC, S14521のゲインは、-1℃程度の温度依存性があった。温度に依存してバイアス電圧を上げることで補償ができるので、浜松ホトニクス社製の電源チップC14156を用いてそのような補償回路を開発した。C14156は温度に依存した出力を出せるだけでなく、その温度計数を制御することができる。30度を中心に温度依存性を最小化すべく温度計数を調整し、0.08%/℃まで低減することに成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今年度の目標であった信号合算回路、波形整形回路、温度補償回路の開発が順調に進んだ。半導体不足などで開発が滞る部分もあったが、できるところから進めていったのがよかった。
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今後の研究の推進方策 |
CTA望遠鏡に搭載してSiPMの試験をするという目標が達成できるよう、多少性能に妥協をしてでも開発のペースを保っていく予定である。
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