研究課題/領域番号 |
21H01174
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
辻森 樹 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (00436833)
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研究分担者 |
青木 翔吾 秋田大学, 国際資源学研究科, 助教 (60801967)
大藤 弘明 東北大学, 理学研究科, 教授 (80403864)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 8,190千円 (直接経費: 6,300千円、間接経費: 1,890千円)
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キーワード | プレート沈み込み帯 / スラブ由来流体 / 含水マントルウェッジ / スラブ物質 / 蛇紋岩メランジュ / 2次元動力学モデリング / 相平衡モデリング / 水熱ダイヤモンドアンビルセル / 外熱式ダイヤモンドアンビルセル / ダイヤモンドアンビルセル |
研究開始時の研究の概要 |
定量性を担保した実験併用型の地質試料解析により、含水マントルウェッジに記録されたスラブ由来流体を読み解き、化学分別の効果を解明する。高圧実験を併用する統合型アプローチが導く知見を、原生代以降の厳選した地質試料に応用し、含水マントルウェッジの変成記録と流体記録を追跡する。そして、地球史を通した島弧マグマとマントル化学進化への紐付けを試みる。
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研究成果の概要 |
海洋プレート沈み込み帯でスラブ由来流体は母岩の鉱物相との元素分配や岩石-水流体相互作用で化学組成と酸素雰囲気を変えるため、特徴の制約が難しい。しかし前弧域の蛇紋岩に注目することで情報を解読できる可能性がある。本研究は蛇紋岩緩衝熱水系の地質と構成岩石を先端的な地球化学手法や高圧実験で記載し、含水マントルウェッジの理解を目指した。結果として、前弧蛇紋岩のホウ素同位体比の幅やフェンジャイトの微量元素、安定同位体比の変化などを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
沈み込み帯の水循環の理解は過去半世紀で大きく進展したが、水流体の化学的性質の理解は不十分であり、熱力学モデル構築のためのデータがまだ不足している。また、先端的な地球化学・鉱物学を用いた水流体の地質記録解析法もさらなる改良が求められている。本研究の成果は、島弧-海溝系における流体による元素移動と化学分化の定量的理解に貢献する。前弧域の蛇紋岩の特性解明は、地球化学や鉱物学に新たな知見を提供し、地球科学全般の発展に寄与する。
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