研究課題/領域番号 |
21H01185
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 岡山大学 (2023) 北海道大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
亀田 純 岡山大学, 惑星物質研究所, 教授 (40568713)
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研究分担者 |
鈴木 徳行 北海道大学, 理学研究院, 名誉教授 (00144692)
廣瀬 丈洋 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 研究所長 (40470124)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
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キーワード | トライボケミカル反応 / 水ー岩石反応 / 水素 / 断層 / メタネーション / ナノポア / ガス / 移行 / 断層岩 / 間隙構造 / トライボケミストリー / メタン / 蛇紋岩化作用 / メカノケミカル反応 / メカノケミストリー / ラジカル反応 / 活性酸素種 / 摩擦滑り / 地球生命史 |
研究開始時の研究の概要 |
地殻で発生する水素(H2)は、ガス資源の形成過程や物質循環、さらに地球生命史を探るうえで鍵となる物質である。本研究では、地殻内の無機的水素生成作用の中でも断層におけるプロセスを対象とする。とくに、断層の高速摩擦滑りによって励起されるトライボケミカル型水素発生反応に注目し、断層摩擦実験と地震断層岩の残留ガス分析により、反応のメカニズムや水素発生量・フラックスを明らかにする。
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研究成果の概要 |
本研究では、断層内部で起こるメカノケミカルな気体反応および生成ガスの移行・貯留プロセスについて、様々な地質環境で形成された断層岩の残留ガス分析や微小な空隙(ナノポア)の解析により検討した。その結果、250℃を超える高温環境でのH2生成反応や、火成岩からなる断層でのCO2のメタン化作用を示唆する痕跡などが見つかった。また、断層岩のナノポアは、200℃より高温では鉱物沈殿作用などによる閉塞が進む一方、低温では、岩石破壊によって増大しガスの移行を促進すると考えられる。特に200℃以下の断層で形成されたガスは、断層周囲や地下浅部へと拡散し、そこでの資源形成や微生物代謝系などへ影響を及ぼす可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、地球内部の水素生成作用の中でも断層活動に関連した反応に焦点をあてた。その結果、多様な地質環境における水素やその関連ガスの生成・貯留プロセスの一端が明らかとなってきた。これらの成果は、地下ガス資源の形成機構解明につながるだけでなく、地球に学ぶ新たな水素エネルギー生成技術などにつながる重要な知見と考えられる。
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