研究課題/領域番号 |
21H01196
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17040:固体地球科学関連
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研究機関 | 公益財団法人高輝度光科学研究センター |
研究代表者 |
肥後 祐司 公益財団法人高輝度光科学研究センター, 回折・散乱推進室, 主幹研究員 (10423435)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 9,750千円 (直接経費: 7,500千円、間接経費: 2,250千円)
2021年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 弾性波速度 / マントル遷移層 / 下部マントル / 地震波速度 / 放射光 / 高圧高温 / マントル |
研究開始時の研究の概要 |
地球マントルの化学組成の解明のために、超音波法による弾性波速度測定技術を更に発展させる。この技術を用いて、プレートテクトニクスの終着地のマントル遷移層下部から、プルームテクトニクスの主舞台の下部マントル下部まで、広い圧力温度範囲で切れ目なくマントル鉱物の弾性波速度を測定し、地震波速度との比較を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では下部マントルの圧力・温度条件下で、マントル構成鉱物の弾性波速度を高精度で測定するため、超音波エコーやX線回折・吸収イメージングの測定システムの開発を目指している。下部マントルの化学組成、延いては全マントルの化学組成の解明のためには、本研究で開発したシステムを使用した、マントル構成鉱物の弾性的データの蓄積が今後非常に重要となる。 2021年度は弾性波エコー測定システムのための任意波形発生機の導入、試料の全周のデバイリングから偏差応力を測定するためのコーン付き超硬合金(タングステンカーバイト)製アンビルの製作、更に高回折角のX線回折を測定するために、X線透光性アンビル(立方晶系窒化ホウ素製:cBN)の試作を行なった。cBNアンビルについては、既に6-6型川井式高圧発生装置での加圧試験を実施したが、比較的低荷重下で破壊され、マントル圧力条件下での実験実施は不可能であった。現在、SiC等の他のX線透過性ハードセラミックス素材の検討やアンビル形状について検討している。 高分解能のX線吸収像の取得のためには、従来よりも薄いX線蛍光板を使用する必要がある。厚さ数10μmのX線蛍光板を使ったイメージングシステムの構築のために高効率のX線蛍光板(GAGG結晶)の導入や正確な光軸調整のための各種光学コンポーネント用の自動ステージ等の整備をおこなった。 こうした整備の効果については、次年度、2022年度のSPring-8の放射光実験によって詳細に検討する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2021年度に必要な機器の導入や2022年度以降に整備予定の開発品について、会社等と順調に打ち合わせ等が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
2022年度以降は2021年度に導入した超音波測定システムの検証をSPring-8の放射光実験により詳細に検討する。SPring-8のユーザー実験は年二回の公募のため、上記のように機器開発と検証に若干のタイムラグが生じる。 更に2022年度は特にX線光学系の開発に注力する。X線屈折レンズの導入により、試料の偏差応力の迅速測定が可能となり、圧力-温度-偏差応力-弾性波速度の測定ができる。これは、マントル対流やプレートの沈み込みなどの地球ダイナミクス研究に不可欠なデータである。本研究の目的であるマントル鉱物の弾性的性質の解明に向けて、2022年度以降も機器開発を中心に進めていく。
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