研究課題/領域番号 |
21H01219
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
細井 厚志 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (60424800)
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研究分担者 |
須賀 健雄 早稲田大学, 理工学術院, 准教授 (10409659)
岩瀬 英治 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (70436559)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 12,480千円 (直接経費: 9,600千円、間接経費: 2,880千円)
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キーワード | 異種接合 / 強度 / 靭性 / CFRP / 複合材料 / 接合強度 / ナノ構造 / CFRTP / 応力場制御 / 界面ナノ構造 / 金属 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、金属表面に高秩序・高密度の3D金属酸化物ナノ空間構造体を創製し、その形状及び空間位置を最適に設計することで接合界面層の応力場を制御し、トレードオフ関係ある接合強度と層間破壊靭性の両方を飛躍的に向上させる熱可塑性炭素繊維強化プラスチック(CFRTP)と金属の直接接合技術を確立することを目的とする。本研究の技術が確立されることにより、CFRTPと金属の接着性に乏しいという課題を一挙に解消し、航空機や自動車分野のマルチマテリアル構造技術が促進されることや、スマートフォンやPCの筐体の接着技術への応用など、我が国において産業規模の大きい分野への展開も期待できる。
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研究成果の概要 |
アルミニウム合金表面にレーザー加工や陽極酸化及びエッチング処理により微細構造を作製し,さらにその表面にシランカップリング剤を付与することで,熱可塑性炭素繊維強化プラスチックと高強度、高靭性な接合特性を有する異種接合技術の開発を行った.実験及び量子化学計算によってイソシアネート系シランカップリング剤とPEEK母材樹脂の化学結合について評価を行い,水素結合及び分子の絡み合いが接合特性向上に寄与していることを明らかにした.また,界面の微細構造によってき裂進展時にナノブリッジングが生じ,このブリッジングがき裂先端の変位開口を抑制し,接合強度や破壊靭性を大幅に向上しているメカニズムを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,トレードオフ関係にある強度と靭性の両方を向上可能な金属と繊維強化プラスチックの異種接合技術が開発された.界面の微細構造によってき裂進展時に繊維強化プラスチックの樹脂がナノスケールでブリッジングすることによって,き裂の開口を抑制し強度と靭性を両立させていることが明らかとなった.またブリッジングを生じさせるためには適切な界面強度が存在し,それらはシランカップリング剤の処理条件で制御可能なことが分かった.これらの原理を応用して幅広い接合技術に応用できる可能性がある.
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