研究課題/領域番号 |
21H01222
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松隈 啓 東北大学, 工学研究科, 准教授 (90728370)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
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キーワード | 光周波数コム / デュアルコム分光 / 角度計測 / 自律校正 |
研究開始時の研究の概要 |
サブ100ピコメートルクラスの加工精度が視野に入りつつある現代のものづくりにおいて,測定の信頼性を保証する体系(トレーサブリティ体系)が求められている.角度は運動や物体の形状を決定する基本的な要素であるが,トレーサブルな光学測定がなされていない現状がある.近年,国家標準と遠隔地で用いられる長さの基準を精密に繋ぎ,トレーサブルな測定を可能とするために,協定世界時に同期した光周波数コム装置が用いられている.そこで本申請課題では,2本の光周波数コムを用いたデュアルコム分光によってトレーサビリティ体系に則った角度計測を提案する.
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研究成果の概要 |
2021年度:光周波数コムの設計・製作.繰り返し周波数が可変の光周波数コムを新たに製作した.これはデュアルコム分光法において,繰り返し周波数を自由に設定できる法が実験を行いやすいためである.さらに,位相同期ループ制御により光周波数の安定化を行った. 2022年度:デュアルコム分光による角度計測.デュアルコム分光を光角度計測法に適用した. 2023年度:自律校正法の確立.2022年度までに達成したデュアルコム分光による角度計測法に対して自律校正法を確立した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
角度は長さとともに物体の形状,運動を記述する基本的な幾何の要素である.精密加工システムの角度誤差測定,機械部品・光学部品等の形状計測,プローブ顕微鏡のたわみ角度測定など様々な生産・加工分野において角度の精密計測が必要となる.また,サブ100ピコメートル精度が求められる次世代生産においては,測定の信頼性を国家標準に照らして保証する体系(トレーサビリティ体系)の確立が求められる.本研究は,デュアルコム分光を用いて,長さの国家標準に対して,トレーサブルな角度計測を実現し,精密なものづくりに対して利用できる手法を提案した.ナノテクノロジーを支える手法を考案したことは十分に社会的意義があると考えている.
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