研究課題/領域番号 |
21H01229
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18020:加工学および生産工学関連
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
鈴木 恵友 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (50585156)
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研究分担者 |
伊藤 高廣 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (10367401)
安永 卓生 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (60251394)
カチョーンルンルアン パナート 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授 (60404092)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | パワー半導体 / SiC / ダイヤモンド / CMP / 研磨 / フラーレン / 水酸化フラーレン / ラッピング / 化学的機械的研磨 / 研削 / 難加工材料 / 炭素微粒子 / 選択加工技術 / 紫外線 / 電界 |
研究開始時の研究の概要 |
近年,半導体素子における構造の複雑化に適用するため,リソグラフィーやドライエッチングに代わる3次元凹凸形成技術の出現が期待されている.本研究では加工部分に電界によりフラーレン微粒子を集積させ,紫外線照射により研磨微粒子を活性化させることで必要な部分のみを材料除去する手法を考案した.ここでは水酸化フラーレンの高い光反応性や触媒作用に注目し,低屈折率透明パッドを活用による微粒子の運動挙動や基板表面の加工形状をモニタリングしながら研磨プロファイル制御の実現を目指す.さらにラマン分光や発光分光を組み合わせることで電子状態や炭素同素体を確認することで材料除去現象に支配的なパラメータを解明する.
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研究成果の概要 |
本研究ではフラーレンC60に水酸基を付加させた水酸化フラーレンを用いた触媒活性型ハイブリッド研磨微粒子を用いたSiC-CMPの高効率研磨手法の確立やC60から出現する炭素同素体を用いたダイヤモンドCMPの原理検証を行なった。 その結果、触媒活性型ハイブリッド研磨微粒子ではコロイダルシリカ微粒子やダイヤモンド微粒子に水酸化フラーレンを吸着させることでSiC-CMPにおける材料除去レートの向上や欠陥抑制を確認した。一方、ダイヤモンドCMPではダイヤモンド微粒子上にC60を吸着させたあとに紫外線照射によりダイヤモンド微粒子の表面が改質されるとともに、ダイヤモンドが効率的に除去されることを確認した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究はC60の高い反応性や高硬度な性質に着眼することにより、パワー半導体基板研磨の高効率化を実現可能にするための研磨微粒子を創出させることである。ここではSiC、GaN、そしてダイヤモンドなどの難加工材料をいかに効率的に研磨するかというパワー半導体の基板製造における共通の課題を根本的に解決させることが期待できる。これらの研磨微粒子が実現できれば、従来の加工機にそのまま適用できるため、プラズマ援用や紫外線援用などの専用加工機を開発する必要がない。また、これまでC60から複数の炭素同素体の生成が予言されてきたがC60からダイヤモンド研磨が実現可能な炭素同素体の存在を示唆する結果も得られている。
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