研究課題/領域番号 |
21H01257
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
小宮 敦樹 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (60371142)
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研究分担者 |
神田 雄貴 東北大学, 流体科学研究所, 助教 (00885874)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | タンパク質 / 物質拡散 / 結晶成長 / 低モザイシティ / 有孔透過膜 |
研究開始時の研究の概要 |
液相内の物質移動現象におけるタンパク質の特異性を利用した能動制御を行い,タンパク質の低モザイシティ結晶化の実現を目指す.結晶成長時に局在する種結晶周りの浮力対流による濃度斑を考慮し,特殊配列されたマイクロ孔を有する透過膜群を用いて周囲濃度場を時間的空間的に高精度制御することで,高品質な結晶成長を実現させる.タンパク質が特異に有する構造的・物理的特徴を利用することで,透過膜群にタンパク質の諸性質と相互作用する機能を付加し,物質輸送量を制御する.物質輸送過程の高精度制御技術と熱流体工学および物質材料工学分野の知見を融合させた国際連携研究体制を構築し,新たな低モザイシティ結晶成長法の提案を行う.
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研究成果の概要 |
本研究では,タンパク質物質拡散の制御性を定量的に評価し,タンパク質低モザイシティ結晶化の実現を目指すことを目的としている.複数のマイクロ細孔を有する膜(スマートメンブレン)を用い,膜を介してのタンパク質物質輸送現象を実験的に可視化し,低モザイシティ結晶成長が可能な結晶成長場の提案を行った.また,結晶成長速度を考慮した対流を含む濃度場の変化を温度場起因の対流場により相殺させ,膜近傍での濃度場を均一化を図り,スマートメンブレンを用いた物質流束制御による均一濃度場形成のための支配因子を評価した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では,研究目的にも示したように,タンパク質低モザイシティ結晶化の実現を目指している.得られた研究成果から,地球上では不可避の自然対流による濃度斑を極力低減させた高品質タンパク質結晶を創り出すことが期待でき,多くのタンパク質の分子構造情報を高精度に取得することが可能となる.これによりタンパク質の物性や機能の理解が進み,学術的には創薬や食品学の分野の発展に資する情報が提供でき,また,高品質の薬品等が効率よく生産できることから,社会的意義も大きいものとなる.
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