研究課題/領域番号 |
21H01264
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19020:熱工学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
河野 正道 九州大学, 工学研究院, 教授 (50311634)
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研究分担者 |
高田 保之 九州大学, 工学研究院, 教授 (70171444)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 相変化伝熱 / スプレー冷却 / 液滴蒸発 / 鋼板冷却 / 濡れ性 / 気液相変化 / クエンチ点 / 鋼板製造 / ライデンフロスト / 気液相変化伝熱 / 鉄鋼製造 / 酸化皮膜 |
研究開始時の研究の概要 |
高温面を液体で冷却するスプレー冷却は,液体の蒸発潜熱を利用することにより大量のエネルギーを伝達することが可能なため,鉄鋼製造プロセスにおける高品質化などの要求に対応して,その高度化が望まれ続けている.この冷却プロセスの制御性は急冷開始温度(クエンチ点)をいかに自在に制御できるかにかかっているが,クエンチ点の発生メカニズムは科学的に未解明な点が多く,各種冷却プロセスにおけるクエンチ点の予測と制御が長年切望されている.冷却側(液体)と被冷却側(固体表面)の各種制御因子がクエンチ点に及ぼす影響を明らかにし,クエンチ点を予測および制御する手法を確立することを目的とする.
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研究成果の概要 |
スプレー冷却は急速冷却技術の本命であり,この冷却プロセスの制御性は急冷開始温度(クエンチ点)をいかに自在に制御できるかにかかっている.このため,本研究では,環境制御型スプレー冷却装置を開発し,環境雰囲気(圧力・気体種)の各種制御因子がクエンチ点温度や液滴蒸発挙動に及ぼす影響を中心に検討した.雰囲気圧力を変化させたスプレー冷却では,圧力が高くなるにつれて冷却速度が高くなり,クエンチ温度も圧力が高くなるにつれて上昇した.また上向き平板のプール膜沸騰を想定したモデルからクエンチ温度を良好に推算できることが分かった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スプレー冷却は急速冷却技術の本命であり,この冷却プロセスの制御性は急冷開始温度(クエンチ点)をいかに自在に制御できるかにかかっている.特に鉄鋼製造プロセスでは,冷却速度によって材質の微細構造を制御し,その材質の特性を決定するため,スプレー冷却の高精度制御が望まれている. 本研究にて,上向き平板のプール膜沸騰を想定したモデルからクエンチ温度を良好に推算できることが分かったため,今後このモデルを行動することで,鋼板製造プロセスのさらなる発展に貢献することが期待される. また得られた知見は半導体装置および電子機器の冷却など,広範な冷却プロセスへの応用も可能である.
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