研究課題/領域番号 |
21H01273
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20010:機械力学およびメカトロニクス関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
中野 寛 東京工業大学, 工学院, 准教授 (70433068)
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研究分担者 |
大井 一浩 金沢大学, 附属病院, 講師 (90451450)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,200千円 (直接経費: 14,000千円、間接経費: 4,200千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2021年度: 14,950千円 (直接経費: 11,500千円、間接経費: 3,450千円)
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キーワード | 振動モニタリング / 時系列解析 / 顎変形症手術 / 骨切削 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,口腔外科手術において医師が回転切削工具を用いて骨切り手術する際,切削工具が骨の硬質層から軟質層に到達する直前で手元に感じる感覚の変化を可視化し,安全に骨切り手術を行える手術支援システムを構築する.さらに,骨切り手術熟練者と非熟練者で,骨の軟質層到達直前の幾何学的特徴の変化の違いを解明することで,客観的評価指標を導出する.
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研究成果の概要 |
本研究では,切削工具を用いて顎骨を切削する顎変形症手術において,切削工具が海綿骨に到達する際に手元に感じる感覚の変化を可視化し,安全に骨切り手術を行えるシステムを開発した.ハンドピースの振動加速度および切削音の周波数スペクトル密度変化に切削力変化を考慮に入れた判定指標を提案し,模擬骨および豚の下顎骨を使用した骨切試験による到達判定精度を評価した.その結果,スペクトル密度がピーク値をとる時刻と熟練医師の海綿骨到達判定時刻とで高い相関があることを明らかにした.また,手術未経験の研修医による海綿骨到達判定精度を評価した結果,海綿骨到達を感知しやすくするハンドピースの操作方法を明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
機械特性が異なる2つの材料の境界を切削するときに起きる動力学的変化の要因を解明し,感覚の変化を定量的に評価する方法を提案した点に学術的意義があると考える.本研究で提案する判定システムを用いることで,より安全に手術を行える医療器具の開発,熟練医師と同等に切削工具の軟質層到達を判断するためのハンドピース操作方法を具体的・定量的に提示する教師データを明らかにすることで,後進の医師を育成する医療シミュレータの開発につながることが期待される.
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