研究課題/領域番号 |
21H01296
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
和田 隆広 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 教授 (30322564)
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研究分担者 |
朝尾 隆文 関西大学, システム理工学部, 助教 (10454597)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2022年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2021年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 機械操作性 / 反射眼球運動 / 搭乗型機械システム / 操作性 / 前庭動眼反射 |
研究開始時の研究の概要 |
遠隔操縦ロボット,自動車などの操縦性,操作性のさらなる向上が求められているが,操縦性,操作性の理解および向上手法についての系統的な取り組みが不十分であった.一方,和田(研究代表者)は,視覚・前庭感覚系による運動知覚機構に基づいた,前庭動眼反射(頭部運動で生じる反射眼球運動)のCybernetic modelを開発し,このパラメータの変化によって機械操作の有無(能動受動)や,操作主体感(機械運動が自らの操作で生じているという感感)の定量化に成功している.本研究ではこのモデルに,操作に対する機械運動の予測機構を追加する.そのうえで,このモデルを用いて機械の操作性を計算論的に理解すると共に,操作性の推定手法の構築に挑戦する.
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研究成果の概要 |
遠隔操縦ロボット等の操縦性の理解とその定量化手法の研究である.本研究では我々が先行研究で開発した前庭動眼反射のモデルを発展させ,人が機械運動に対して有する運動予測機構を追加することで,このモデルを用いて機械の操作性を計算論的に理解すると共に,操作性の推定手法の構築に挑戦した.操縦の容易さと反射眼球運動の間には一定の関連が存在することを実験的に明らかにした.また,運動知覚の計算モデルの高度化を図り,記述できる運動パラダイムを拡大させた.さらに,限定されたシーンではあるが,操縦性能の異なる機械を操縦した際の操縦性の差を,計算モデルで表現できることを確認した .
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,操縦型機械オペレーターの操縦性能とスキルを,反射眼球運動や運動知覚に関連する計算モデルを用いて記述することを目的とした.操縦性という主観的な要素を,人間の知覚-行動ループに関する計算モデルで表現できたことが本研究の学術的意義である.また,これまで主観的な評価に依存していた操縦性の評価を,計測データに基づいて推定できるようになったことは,リアルタイムでの同定や,それを基にした機械のチューニング技術の開発に繋がると期待され,社会的意義を持っている.
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