研究課題/領域番号 |
21H01308
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21010:電力工学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
大路 貴久 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (30334709)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2021年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | Magnetic levitation / Positioning control / 3-D printing / Additive manufacturing / mPCR fluid / 磁気浮上 / 光造形 / 磁性光硬化樹脂液 / AM技術 / 3Dプリンティング / 磁気支持 / 磁気機能性流体 / 磁性微粒子 / アディティブマニュファクチュアリング / 光硬化樹脂 |
研究開始時の研究の概要 |
本申請は,3Dプリンタによる既存の造形技術とは一線を画した,磁性光硬化樹脂液の空中浮揚状態での光造形技術を確立することを目的とする。3D造形工程で生じる「バリの発生,土台からの剥離,サポート部材が必要」といった問題に対し,液体材料を液体のまま目標位置で磁気支持し,空中で固化することによって「バリ無し造形」が可能となり,後処理の煩わしさや材料のムダを根本的に解消することができる。具体的な実施項目は,磁気支持操作装置の製作と磁性光硬化樹脂液の作製,浮揚液滴に対する光照射時の固液移行現象の解明,磁性光硬化樹脂液の供給と磁気支持操作,光照射と磁気力操作による3D造形,である。
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研究成果の概要 |
本申請は,磁気浮上技術と光造形技術を融合した3D光造形技術を提案し,その実現可能性を広範に評価することを目的とする。本技術に不可欠な三大要素は,①磁性光硬化樹脂(mPCR)液の作製・評価,②レーザー光源,磁気浮上機構,液体容器,三次元移動ステージの各構成要素を含むプロトタイプ機の製作,③基本形状造形である。mPCR液は,レジン液に四酸化三鉄微粒子を10wt%混合した液体であり,磁気力制御,光硬化ともに良好であることを示した。各構成要素を含むプロトタイプ機を製作し,mPCR液に対する磁気力操作,光造形の手順を提示し,mPCR液の垂直,水平積層造形が所望の精度で実現可能であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
磁気浮上技術による液体(mPCR液)の位置決め制御・操作技術と,光造形技術を融合させる本研究課題は,既存の光造形手法にみられる土台(Zステージ)に直接積層造形するものとは異なり,余計な接触面や支持脚を印刷する必要がない,造形材料や造形時間のムダが排除できる,環境負荷が少ないといった特長を持つ。光造形装置内に磁気浮上機構を組み込むことでシステム全体としては複雑化するが,機能を統合したプロトタイプ機による実験で,磁気支持状態での高精度な垂直,水平積層造形を達成しており本方式の実現性を示せた。本研究での成果は,学際研究的意義のみならず,産業技術としての新規性と意義を十分に有している。
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