研究課題/領域番号 |
21H01324
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21020:通信工学関連
|
研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
若土 弘樹 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00725278)
|
研究分担者 |
杉浦 慎哉 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (30394927)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 11,310千円 (直接経費: 8,700千円、間接経費: 2,610千円)
|
キーワード | メタマテリアル / メタサーフェス / パルス / 多重化 / 知的反射面 / IRS / 電波 / 電磁波 |
研究開始時の研究の概要 |
無線通信における通信端末数やデータ流通量は急速に増加しており、伝送レートの更なる向上が必要である。本研究では電磁材料・メタサーフェスから構成される通信デバイスを実現し、新たな自由度に基づく多重化によって、伝送レートの向上を目指す。本研究では、まず通信デバイスの基礎となる電磁材料を開発する。次に考案デバイスの通信特性を評価する。最終的には達成可能な伝送レートを解明する。
|
研究実績の概要 |
無線通信における通信端末数やデータ流通量は急速に増加しており、伝送レートの更なる向上が必要である。一方、近年研究代表者は同一周波数でも波形(パルス幅)に応じて電磁応答を変化させる電磁材料メタサーフェスを開発した。本研究では同材料から構成されるパルス分割多重通信デバイスを実現し、新次元「パルス幅」に基づく多重化によって、伝送レートの飛躍的な向上を目指す。2022年度までは、まず提案デバイスの基礎となるメタサーフェスを数値解析によって設計・評価した。本研究ではAnsys社製Electronics Desktopにて利用可能な電磁界解析シミュレータHFSSに回路シミュレータCircuitを統合した協調解析手法をベースとした評価手法を用いた。本手法は一般的な電磁界解析手法のみと比較して、高速計算が可能であることから、メタサーフェスの物理的な寸法、回路パラメータを調整して電磁特性を向上することに適している。本手法を用いることで、提案手法は同時に到来する同一周波数の短パルスと長パルスを分離できることが分かった。また、本手法の実証実験を実施するため、本予算を用いてメタサーフェスを製作するとともに、カスタマイズされた方形導波管を新たに導入して評価した。任意波形発生器から生成された信号をオシロスコープとともに観測した結果、測定においても短パルスと長パルスを分離できることが分かった。本成果は国際学術論文誌へと投稿予定である(2023年度上半期に投稿予定)。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた数値解析・実証実験を実施することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
提案された基本メカニズムは数値解析ならびに実証実験で検証を完了できたものの、提案手法では多重化を達成できないことが分かった。そこで、今後は新たな多重化手法を模索する一方、メタサーフェスを知的反射面として利用することで、空間的な電波の利用効率を向上させることを計画の一部として取り入れる方針である。
|