研究課題/領域番号 |
21H01344
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21030:計測工学関連
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研究機関 | 同志社大学 |
研究代表者 |
松川 真美 同志社大学, 理工学部, 教授 (60288602)
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研究分担者 |
山上 宏 独立行政法人国立病院機構大阪医療センター(臨床研究センター), その他部局等, 機関長・部門長クラス (00455552)
大崎 美穂 同志社大学, 理工学部, 教授 (30313927)
小山 大介 同志社大学, 理工学部, 教授 (50401518)
吉村 壮平 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医長 (70739466)
斎藤 こずえ 奈良県立医科大学, 医学部, 病院教授 (80398429)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,510千円 (直接経費: 12,700千円、間接経費: 3,810千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
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キーワード | 脈波計測 / 脳梗塞 / 反射波 / 超音波センサ / 頚動脈波 / 圧電センサ / 脳動脈 / 閉塞 / スクリーニング / 脳動脈閉塞 / プレホスピタル / プレポスピタル |
研究開始時の研究の概要 |
頚動脈波計測による救急用脳動脈閉塞評価手法の開発を目指す。医学と工学の研究者が協働し、血流による頚動脈内の圧力波伝搬現象の物理的理解をベースに、脳動脈内の閉塞の有無を判断する手法を開発する。この目的のため、閉塞をもつ人工血管モデルを作成し、血管内での脈波の伝搬と閉塞での反射を実験的に検討する。また圧電センサを用いた脈波計測システムを構築し、健常者・脳主幹動脈閉塞患者の頚動脈波波形を臨床的に計測する。人工血管を用いた物理計測と、被験者の頚動脈波形の比較検討から閉塞有無の評価プロトコルを見出す。 救急救命士によるプレホスピタル診断を実現するため、安全かつ小型で簡易な計測システムの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
救急医療用の脳動脈閉塞スクリーニング技術を開発した。超音波センサを用いた小型脈波計測システムにより、被験者(健常者・患者、52名)の左右頚動脈波を計測した。狭窄をもつ人工血管中の圧力波伝搬の実験結果をもとに、脈波の特徴量を抽出しLogistic Regressionを用いて閉塞推定したところ、Accuracyは0.5を超えた。LSTM とオートエンコーダ (AE) を組み合わせAccuracy (0.57)、Precision (0.56)、Recall (0.81)を達成し、少ない被験者数でその有効性を認めた。今後は患者の被験者数を増やし、機械学習を検討して実用性の向上を図る。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳梗塞の多くは突然発症する。再発リスクが高いうえ、長期間にわたり機能低下を伴うことも多い。脳梗塞が発症直後に予備診断され適切な治療が実現すれば、予後は格段に向上する。つまりプレホスピタルケア(病院前救護)が極めて重要である。 しかし、現在のCTなどの脳梗塞の診断装置は可搬性も低い。超音波診断は装置の小型化も進み、救急車での応用も期待されるが、頚動脈の局所測定であり、頭蓋内動脈の直接診断は難しい。本研究では、救急車内で救命士が脳動脈閉塞の可能性をスクリーニングできるシステムを構築する。スクリーニングで患者を適切な医療機関へ速やかに搬送できれば、予後の向上も医療費削減も期待できる。
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