研究課題/領域番号 |
21H01395
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21060:電子デバイスおよび電子機器関連
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研究機関 | 龍谷大学 (2023) 徳島大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
吉井 一倫 龍谷大学, 先端理工学部, 講師 (90582627)
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研究分担者 |
洪 鋒雷 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (10260217)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 超短パルスレーザー / 超高速科学 / 超高速光科学 |
研究開始時の研究の概要 |
超高速科学分野に横たわる「分散補償の限界」というパラダイムを突破するため,申請者が提案する独自の光技術は『光ファンクションジェネレーター(Optical function generator: OFG)』である.光ファイバーや光平面導波路といった既存の集積化プラットフォーム上の任意の相互作用位置でフーリエ変換限界のモノサイクル電場や矩形波などの任意波形光電場を自在に発生させることができる.本研究の概要はこの革新的光技術であるOFGの応用研究の一つとして『光「電場」スイッチの集積化』を実現することである.
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研究成果の概要 |
周波数帯域1000テラヘルツ以上のハーモニクス発生部から振幅・位相操作部まで全て同軸で構成されたナノ秒OFG光源を開発した.また,開発した絶対位相測定装置を用いてパルス幅及び電場波形の計測を行った. 振幅・位相制御装置の組立て完了と,振幅制御装置の実証を完了.基本波光源の周波数安定化のためヨウ素安定化狭線幅半導体レーザーを構築.パルス幅測定装置及び電場波形測定装置の組み立てを完了.光電場誘起電流の観測装置を設計・構築完了.パルス幅計測と電場波形計測のため,電場波形測定装置である絶対位相計測系を改造し5倍波までの相関を計測することにより電場波形とパルス幅共に評価できる装置を作製し計測した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2023年ノーベル物理学賞が「電子のダイナミクスを研究するためのアト秒パルスの生成に関する実験手法」に貢献した3氏へ送られた.アト秒光源の基礎研究への寄与が評価された一方で他の受賞技術に見られるような画期的な社会実装技術がまだ途上であることも同時に明らかになった.既存のアト秒光源が社会実装されていく際に突き当たる壁(既存分散補償技術の限界)を打破できるのがまさに本研究で開発を目指したOFGである.研究の最終目標であった『真空中や固体の表面近傍でのみ行われてきたアト秒光電場と物質との相互作用が,固体の深部で行えることを世に示す.』ことは,アト秒光科学の社会実装の推進に大いに貢献できると信じる.
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