研究課題/領域番号 |
21H01417
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
全 邦釘 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (60605955)
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研究分担者 |
宮本 崇 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30637989)
浅本 晋吾 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (50436333)
党 紀 埼玉大学, 理工学研究科, 准教授 (60623535)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
2021年度: 6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
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キーワード | 橋梁点検診断 / 損傷検知 / CNN / AI / Deep learning / 維持管理 / Image captioning / VQA / 画像処理 / 橋梁点検 / SfM / 人工知能 |
研究開始時の研究の概要 |
橋梁点検診断の効率化および高精度化のため,CNNにより橋梁撮影画像を解析し,損傷を自動で評価する手法の実現が期待されている.本研究ではまず,構造・環境条件が多様であるため撮影画像の性質が統一されないという課題に対応できるCNN構造を開発し,損傷検出の精度を向上させる.次いで,その結果を言語化して専門知モデルと連携させ,損傷発生要因の解明や深刻度評価を行う手法を構築する. 本研究は,橋梁点検診断AIの実現における重要課題である,多様な環境への対応と専門知との連携を一気通貫させ取り組むものである.また,橋梁全自動点検診断への道筋を拓くものとしても位置づけられ,維持管理サイクルの枠組みを大きく変える.
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研究実績の概要 |
橋梁点検診断の効率化および高精度化のため,Deep Learning(DL)技術の一種である Convolutional Neural Network (CNN)により橋梁撮影画像を解析し,損傷を自動で評価する手法の実現が期待されている.当該年度は,昨年度の取り組みを継続的,着実に進め,ドローン計測,分岐型CNN構築,Structure from Motion (SfM),Image Captioning,専門知モデルに関する要素技術開発,そしてそれらの組み合わせ方法についての研究を進めることができた. ドローン計測については対象橋梁での計測を完了した.また,そこから分岐型CNNを用いた解析や,SfMを組み合わせることで,3次元モデルに損傷をプロットする手法を確立することができた.この結果は,Structure and Infrastructure Engineeringや,Computer-aided Civil and Infrastructure Engineeringといった著名な国際誌に掲載された.なお昨年度は分岐型CNNにはAttention機構を導入することが有効であると見出していたが,それについても当該年度に実装して確認した. また,Image Captioning手法を用いて,例えば「鋼桁の腐食があったが,これは近傍の排水管腐食による漏水が原因である」,といったような専門知との連携も可能とした.これについては現在Structure and Infrastructure Engineeringに投稿中である.またその過程で,Visual Question Answering (VQA)という手法を融合させることはさらに有意義だと見出しており,これについても研究を進め,成果を得ることができている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ほぼすべての項目が計画通りに進んでおり,また必要に応じてVisual Question Answeringやアテンション機構などの手法の適用も柔軟・着実に進められており,目的達成度という観点でも順調に進展しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
現状では,計画通りにすすめていけば当初目的は達成できると考えている.ただし,【研究実績の概要】で記載したVisual Question Answeringのように,新しい手法を柔軟に取り入れることが重要だと考えている.特に,近年ChatGPTのようなLarge Language Modelの進化が著しく,本研究は言語を扱うという観点で無関係ではないので,必要に応じて取り入れたいと考えている.
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