研究課題/領域番号 |
21H01418
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
澤田 純男 京都大学, 防災研究所, 特任教授 (70187293)
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研究分担者 |
藤澤 和謙 京都大学, 農学研究科, 教授 (30510218)
吉田 望 関東学院大学, 工学総合研究所, 研究員 (50405891)
竹林 洋史 京都大学, 防災研究所, 准教授 (70325249)
新垣 芳一 東電設計株式会社(新領域研究開発推進室), 新領域研究開発推進室, 課長代理 (90704354)
栗間 淳 東京大学, 生産技術研究所, 助教 (50981859)
鍬田 泰子 神戸大学, 工学研究科, 准教授 (50379335)
後藤 浩之 京都大学, 防災研究所, 准教授 (70452323)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
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キーワード | 流動現象 / 土砂 / 地盤 / 相変化 |
研究開始時の研究の概要 |
液状化による側方流動や土石流の流下量といった土粒子を含む流動現象は,その力学プロセスの理解が本質的に難しいことから,これまで統一的な観点で体系化されていない.本課題は,土粒子が流体により輸送される現象(粒子フロー)として土石流から地盤の流動現象までを統一的に扱う方法論を研究するものである.土石流のような水理現象と地盤の流動現象の違いは,粒子密度の違いと粒子ー間隙流体間の相対速度の違いによるものであり粒子フロー様態が異なるためと考える.このプロセスを,土骨格相から浮遊土粒子相への相変化としてモデル化することで,現在広く実用化されている有限要素解析に直接応用できるように実現化することを目指す.
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研究実績の概要 |
液状化による側方流動や土石流の流下量といった土粒子を含む流動現象は,その力学プロセスの理解が本質的に難しいことから,これまで統一的な観点で体系化されていない.本課題は,土粒子が流体により輸送される現象(粒子フロー)として土石流から地盤の流動現象までを統一的に扱う方法論を研究するものである.土石流や掃流/浮遊砂のような水理現象と地盤の流動現象の違いは,本質的には粒子密度の違いと粒子ー間隙流体間の相対速度の違いによるものであり,この違いにより粒子フロー様態が異なるためと考える.このミクロなプロセスを,土骨格相から浮遊土粒子相への相変化としてモデル化することで,連続体として,すなわち現在広く実用化されている有限要素解析に直接応用できるように実現化することを目指している. 令和4年度には,液状化時に繰り返し生じる剛性の回復と劣化を表現できるモデルを提案し,サイクリックモビリティ時に剛性劣化と剛性回復を繰り返す特徴的な挙動を,内部浸食と再堆積の繰り返しで表現できるようになった.さらに,透明なアクリル容器を用いたリングせん断試験を実施し,せん断帯付近では粒子に回転運動が生じており,これと供試体全体の鉛直運動,すなわちダイレイタンシーとの対応を確認した.また,非排水三軸繰り返し試験データを利用して,土の変形特性のモデル化を機械学習を取り入れた手法により試み,深層学習と従来の構成モデルとを組み合わせることで,試験データの再現性を向上させつつ,学習データに含まれない挙動を安定して出力できるモデルを実現した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の計画通り研究が進められており,概ね順調である.
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今後の研究の推進方策 |
今年度は,前年度実施した可視型リングせん断試験機による液状化試験を通して得られた結果を,画像解析手法を用いて更に分析すると共に,流体解析と個別要素法を組み合わせた手法により再現解析を行い,液状化時の土構造の弱化メカニズムの解明や安定性の評価を行う.また,水理試験装置や土質試験装置を利用した侵食/堆積プロセスに関する実験を引き続き実施し,河川における浸食現象と液状化地盤中の内部浸食との同異点について検討する.さらに相変化を伴う液状化地盤が地中構造物に与える影響について検討する.
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