研究課題/領域番号 |
21H01427
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22030:地盤工学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
飯塚 敦 神戸大学, 都市安全研究センター, 名誉教授 (40184361)
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研究分担者 |
橘 伸也 神戸大学, 工学研究科, 教授 (90432567)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,890千円 (直接経費: 5,300千円、間接経費: 1,590千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2021年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 地盤力学 / デコルマ帯 / 弾塑性材料 / 鉱物変質 / 境界値問題 / 弾塑性構成理論 / 変質 |
研究開始時の研究の概要 |
本課題は,固体地震学における海洋プレート沈み込み境界断層部のデコルマ帯の力学特性を地盤力学によって理論化しようとしている.デコルマ帯はスメクタイト系鉱物が主成分の粘性土であるが,海溝部での沈み込みに伴って,イライト系粘性土に変質することが知られている.この粘土鉱物の変質による力学特性変化に着目し,弾塑性理論と間隙水との混合体理論に立脚し,デコルマ帯におけるアスペリティーの生成や断続的すべり(ゆっくり滑り)といった地震学で注目されている現象の説明を試みるものである.
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研究成果の概要 |
本課題は,海洋プレート表層部のデコルマ帯の海溝部滑り込み時の変質に伴う力学特性変化を非線形弾塑性理論によって解釈し,プレート境界断層の固着域の生成やゆっくり滑りのメカニズムを土・水連成境界値問題として説明する本研究では,①デコルマ帯のスメクタイト鉱物のイライト化への変質に伴う力学特性変化の弾塑性構成理論化,②スメクタイト鉱物のイライト化への変質過程で生じる鉱物内からの脱水の場の支配方程式への考慮,③非線形弾塑性構成理論と間隙水の生成と移動との連成場としての初期値境界値問題の構成とその解析を実施した.スメクタイトの変質を考慮した力学モデルを構築している.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本課題は,海洋プレート表層部のデコルマ帯の海溝部滑り込み時の変質に伴う力学特性変化を非線形弾塑性理論によって解釈し,プレート境界断層の固着域の生成やゆっくり滑りのメカニズムを土・水連成境界値問題として説明することにより、地震学への地盤力学の積極的な貢献を果たそうとしている.スロースリップ現象自体は揺れを発生させることはないが,断層試料を用いた室内試験結果から,スロースリップ現象が生じていた領域が地震時に高速で滑ることで地震を巨大化させる可能性が考えられており,発生メカニズムの解明が急がれている.
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