研究課題/領域番号 |
21H01437
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
日比野 忠史 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (50263736)
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研究分担者 |
TOUCH NARONG 東京農業大学, 地域環境科学部, 准教授 (50707247)
中下 慎也 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 助教 (90613034)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 鉄鋼スラグ / 燃料電池 / CO2固定 / CO2変換水素 / ブルーカーボン / カーボンネガティブ / 水素生産 / カーボンニュートラル / 鉄鋼スラグ燃料電池 / 微生物燃料電池 |
研究開始時の研究の概要 |
底泥が持つ莫大なエネルギーを電力に転換する過程を高速化する機構を開発することを目的としている。微生物燃料電池SMFCにより底泥エネルギーの電力への高速転換研究では、底泥有機物の電気化学特性の測定法、解析法の確立と、底泥有機物の活用が必須目標である。このため、底泥有機物の通電(半導体)特性、静電付着力等の解析の基本となる金属イオン、土粒子等の無機物と有機物との相互作用を測定する技術を確立するとともに、電子伝達に関わる有機物反応を利用した新しいタイプの電子伝達システムを開発する。
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研究成果の概要 |
底泥が持つ莫大なエネルギーを電力に転換する過程を高速化する機構を産業廃棄物である鉄鋼スラグにより開発した.SMFCにより底泥エネルギーの電力への高速転換研究では,底泥有機物の電気化学特性の測定法を確立し,底泥有機物の半導体特性を確認した.底泥有機物の通電特性は金属イオン,土粒子等の無機物との混合層での電界の形成,電子移動による電位分布の変動を測定することで確認した.拡散した汚泥を燃料とするSMFCの弱点である狭い電子回収範囲を,鉄鋼スラグを補助燃料とすることで,画期的に拡大できている.この結果,世界最高水準の電力を獲得できる本SMFCは国内外の他技術に勝る電力を獲得した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
底泥を燃料とするSMFCの弱点である電子回収効率を画期的に向上させるため,鉄鋼スラグにより底泥有機物を活性化させる手法を開発し,電子の生産能力を格段に高上させた. 提案する電極技術は鉄鋼スラグに含まれる鉄を利用して下水処理困難な生活排水で覆われた場を広範な水素生産場に変え,かつ健全な生態系場に再生してCO2の固定に貢献できる等,社会への経済的効果が大きく期待される.この技術の東南アジア等の下水処理の未熟な国への移転も可能であり,劣悪な環境下での生態系再生,水素生産,さらにCO2を多量に固定する技術に発展させれば,世界的な環境問題,エネルギー問題の解決に貢献できる.
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