研究課題/領域番号 |
21H01442
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2023) 京都先端科学大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
内海 信幸 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 准教授 (60594752)
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研究分担者 |
渡部 哲史 九州大学, 比較社会文化研究院, 准教授 (20633845)
金 炯俊 東京大学, 生産技術研究所, 特任准教授 (70635218)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
13,000千円 (直接経費: 10,000千円、間接経費: 3,000千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | 気象システム / 東アジア / 水害 / 気候変動 / 地球温暖化 / 熱帯低気圧 / 豪雨 / 洪水 |
研究開始時の研究の概要 |
東アジアにおける洪水について、台風や梅雨、温帯低気圧といった様々な気象システムの観点から、「どのような気象システムの変化が将来の洪水変化をもたらすのか」を明らかにする。 洪水に関する気候変動影響評価の研究はこれまで、将来の洪水リスクの定量化に重点を置いてきた。これに対し、本研究は将来の洪水リスク変化の原因説明を行うことを目的とする。 降水の原因となる気象システムを客観的に検出する技術を用いることで、東アジアの洪水に対する様々な気象システム(台風や梅雨前線など)の相対的な寄与とその変化を定量化し、気候変動下の洪水の変化のメカニズムを明らかにする。
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研究実績の概要 |
本研究は東アジアにおける洪水変化の要因を気象システムの面から明らかにするものである。東アジアを含む北西太平洋域において、熱帯低気圧は水害につながる豪雨をもたらす主要な気象システムの一つである。過去の観測では、北西太平洋において熱帯低気圧に伴う豪雨のパターンが過去数十年間で変化していることが確認されている。しかしこの変化が地球温暖化の影響によるものかどうかはわかっていなかった。そこで観測された変化に地球温暖化が影響しているかどうかを調べるため、まず気象場から熱帯低気圧を客観的に抽出する手法の改良を行った。 次に、改良した検出手法を用いて、大規模アンサンブル気候シミュレーションデータ(d4PDF)から熱帯低気圧を検出した。これを観測と比較した結果、東アジアにおいて観測された熱帯低気圧の豪雨の変化の空間パターンは、シミュレーションから示唆される温暖化の影響のパターンと類似していることが示された。そこでさらにフィンガープリント分析と呼ばれる手法を用いた解析を行ったところ、観測された変化は地球温暖化の影響なしには説明できないことが明らかになった。これは温室効果ガスによる地球温暖化の影響が、熱帯低気圧の豪雨パターンの変化としてすでに顕在化していることを示している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
北西太平洋域の観測で確認されていた熱帯低気圧に伴う豪雨の変化について、人間活動に由来する温暖化が影響していることを示すことができ、その成果は国際誌Nature Climate Changeに掲載された。
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今後の研究の推進方策 |
熱帯低気圧に加え、梅雨前線など東アジア域で大きな影響を持つ気象システムの検出手法についても改良・開発を行う。また、結合モデル実験CMIP6などの気候シミュレーションデータの収集を行い、解析を進める。
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