研究課題/領域番号 |
21H01462
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22060:土木環境システム関連
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
吉村 千洋 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (10402091)
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研究分担者 |
佐野 大輔 東北大学, 工学研究科, 教授 (80550368)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2021年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 光化学反応 / ラジカル / 溶存有機物 / 光学特性 / 微量有機汚染物質 / モデル化 / 水環境 / 水処理 / 病原ウイルス |
研究開始時の研究の概要 |
水環境中では難分解性物質の蓄積が進み、また病原ウイルスや薬剤耐性病原菌などの微生物の拡散により、水利用や生態系への影響が懸念されている。そこで、本研究では難分解性物質および病原微生物を対象として、水質変換効率を予測するための新規光化学反応モデルを構築する。そのために、標準的な水質マトリックスおよび環境水・二次処理水を用いた光化学実験を実施して、光化学反応論によるラジカル生成モデルの精度を高める。そして、各種ラジカルと有機化合物・病原微生物の反応を記述する構造方程式モデリングや機械学習のモデル化手法を組み合わせることで、水環境や水利用で有効となる光化学反応モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
水環境を対象に水質管理を行う上で、ラジカルを介した間接光分解については理解が不十分である。本研究では水中の難分解性物質や病原微生物に対する変換効率を記述・予測するために、溶存有機物の光特性に着目してラジカルの光生成に関する量子収率を予測する光化学反応モデルを構築することを目的とした。全国のダム貯水池、湖沼、沿岸域で採水した表層水を対象として化学分析と光化学実験を行い、主に励起三重項溶存有機物と一重項酸素の量子収率のモデル化を行った。その結果、それらは光学特性に基づき精度良く推測できることが示され、多様な水環境における光分解を精度良く推定できる新規光化学反応モデルが構築された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水環境に蓄積する難分解性物質については光化学反応が水環境中の主な分解プロセスであると言われている。そこで、水中の難分解性物質や病原微生物に対する変換効率を予測するために、溶存有機物の光特性に着目して、ラジカルの光生成の量子収率を予測する光化学反応モデルを構築した。その結果、量子収率は光学特性に基づき精度良く推測できることが示され、多様な水環境における光分解を精度良く推定できる新規光化学反応モデルが構築された。これにより、水環境中の難分解性物質や病原微生物の定量的な管理、そして、水処理過程におけるそれらの分解効率の予測のための基盤となる知見を得た。
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