研究課題/領域番号 |
21H01481
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23010:建築構造および材料関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
谷口 与史也 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (30254387)
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研究分担者 |
Sanjay PAREEK 日本大学, 工学部, 教授 (20287593)
荒木 慶一 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50324653)
石山 央樹 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90634436)
鈴木 裕介 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90635400)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
2021年度: 6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
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キーワード | 木質構造 / 高耐震 / 高耐火 / 低環境負荷 / ジオポリマー / スレンダー架構 |
研究開始時の研究の概要 |
低環境負荷型かつ持続可能型材料を用いた新しい高耐震(安全性と修復性)・高耐火木質構造システムの開発し,実験による当架構の各種性能の明確化と評価法の確立を目指す。まず,①木材をバサルト繊維シート及びジオポリマーで被覆することによって高耐震・高耐火・大スパン化が期待できる木質複合部材に対し,耐震耐火複合性能の評価と設計施工法の構築を行う。並びに,②当部材を接合するための高剛性・高靭性・高エネルギー吸収型柱梁接合部を開発する。最後に,③フレーム架構の破壊実験及び試設計を通して架構全体の弾塑性設計法を構築し,当工法の優位性を実証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、杉材表面にジオポリマーを打設し硬化させた木質複合部材の構造特性と耐火性能を調べた。まず、提案部材の耐火性能について検討した。900℃で45分間の準耐火時間を目標に燃焼試験を実施した。燃焼後の木材の炭化層の深さや残留圧縮強度を比較検討を通し、提案部材の高い耐火性能を実証した。次に、静的曲げ試験により、提案部材の構造特性を調べた。その結果、提案部材は非強化部材に比べて1.5~2倍の曲げ強度と剛性を有すことを明らかにした。また、本実験結果は、木材とジオポリマーの完全接着を想定した曲げ強度と剛性の計算値と概ね一致したことから、本施工法による2材の接着性の高さを実証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
木質構造建築物を対象としたこれまでの研究は,耐震性又は耐火性改善といったいずれか に特化してきた。これに対し本研究では,耐震性能と耐火性能を同時に改善可能、持続性の高い天然資源(木材)と産業副産物(ジオポリマーの材料:スラグ,石炭灰)の有効利用による低環境負荷、小断面化・大スパン化による設計自由度の拡大(意匠性の向上)、並びに、間伐材を母材として検討することによる木材利用促進、などといった効果を複合的に達成しうる新しい木質複合部材及び構造システムの開発となる。
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