研究課題/領域番号 |
21H01493
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
|
研究機関 | 秋田県立大学 |
研究代表者 |
長谷川 兼一 秋田県立大学, システム科学技術学部, 教授 (50293494)
|
研究分担者 |
三田村 輝章 前橋工科大学, 工学部, 准教授 (10406027)
鍵 直樹 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (20345383)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,290千円 (直接経費: 13,300千円、間接経費: 3,990千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2021年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
|
キーワード | 乾燥感 / 室内環境 / シックハウス症状 / 暴露環境の評価 / ドライネスとダンプネス / 曝露環境の評価 / ダンプネスとドライネス / ドライネストダンプネス |
研究開始時の研究の概要 |
住宅における低湿度な環境は冬季に発生しやすく,それは皮膚,喉,目の乾燥と関連しているといわれている。居住者が乾燥を感じるような低湿度な環境が健康に影響を及ぼす可能性は依然として指摘されるものの,どのような条件により乾燥感を申告し,健康影響に至るのかについての知見は極めて少ない。そこで,本研究では,乾燥感による健康リスク低減に資する住環境整備手法を提示することを目的とする。本研究により,曝露環境が乾燥感に及ぼす在室者の生理・心理反応のメカニズムが明らかになれば,低湿度の下限値の存在が示されることや,健康リスク低減に資する新たな学術的な視点が創出されることに期待され,たいへん意義深い。
|
研究成果の概要 |
本研究では,疫学的なアプローチにより,乾燥感という心理反応を介して健康影響に至る因果構造モデルを構築し,健康リスク低減に資する住環境整備手法を提示することを目的とする。 本研究により次のことがわかった。①アンケート調査と被験者実験より,熱的に中立に近い環境では室内空気質が,熱的に非中立に近い環境では低湿度 が乾燥感に及ぼす影響が大きくなる可能性がある。②共分散構造分析より,本研究で提案した乾燥感の程度を評価する指標を用いれば,乾燥感を原因とするシックハウス症状を適切に評価でき,さらに評価項目に対応した対策を講じることにより症状を低減できる。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
住宅の室内環境上の問題点とされている乾燥感には,複合的な居住環境要因が関与しているとすれば,単に加湿するのみでは十分な対策にはならない。むしろ,加湿をすることにより結露やカビの発生が懸念される。 本研究を通じて,例えば,加湿器・空気清浄機の導入,室内の掃除,換気設備を整える等を講じることにより,シックハウス症状を低減できる可能性があることが示された。本研究で構築した因果構造モデルは,居住環境全体を見据えた有効な対応策が提示することができ,たいへん意義深い。
|