研究課題/領域番号 |
21H01494
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23020:建築環境および建築設備関連
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研究機関 | 東京電機大学 |
研究代表者 |
鳥海 吉弘 東京電機大学, 理工学部, 教授 (90649162)
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研究分担者 |
李 時桓 名古屋大学, 環境学研究科, 准教授 (60624997)
倉渕 隆 東京理科大学, 工学部建築学科, 教授 (70178094)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
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キーワード | 感染症対策 / 自宅療養 / 換気システム / 自動開閉窓 / 省エネルギー / 機械換気設備 / 自然換気 / 換気計画 / HEMS / ウイルス対策 / 室圧制御 / 温熱・空気環境 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の概要は、室圧制御や自然換気利用が可能な新たな換気システムを構築することである。 室圧制御により、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの患者に対する隔離室の形成や、高気密住宅における室内負圧の軽減が可能になると考えた。また、室圧の制御には窓開閉も用いる。一方、隔離室の形成とは別に、ウイルス感染に対する必要換気量は、建築基準法の0.5回/hの換気回数よりも多くなる可能性が高い。省エネルギーを考慮し、本換気システムは自然換気も併用、ないしは選択できるものを想定している。 HEMSに換気システムを組み込むことで、換気や室内温熱環境の見える化、IoTの促進とHEMSの普及が期待される。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、在宅時間が増加するであろうアフターコロナ社会において、安全かつ快適な住宅室内空間を提供できる換気システムの開発である。 2022年の研究実施計画は、1) 単一開口部近傍の気流可視化実験とCFD解析、2) 実験住宅の性能検証、3) 実験住宅の換気回路網計算の実施、4) 隔離室(自宅療養室)の検討である。 1)については、単純な室内模型によりPIV実験装置を用いて、単一開口モデルを対象とした気流特性の把握(気流可視化)と数値解析の整合性を確認した。2)については、機械換気設備の検討を行う実験住宅における性能検証であり、住宅の気密性能測定、各機械換気設備の風量測定、住宅内各部の空気齢測定を行った。3)については、2)の測定結果を用いて換気回路網計算のモデルを作成した。4)については、実験住宅を用いて自宅療養室の可能性について検討した。 自宅療養室から感染性粒子などが室内空間に逆流しないよう、換気計画上の上流側にLDKを、最下流に自宅療養室を配置し、一方向流が形成させる機械換気設備について検討した。その結果、計画換気量として水まわりの局所換気設備の風量を全般換気設備の風量に加える必要があること、提案した機械換気設備は外部風などの外界気象条件や居住者行為などの影響を受け易いこと(圧力変動に弱い)、自宅療養室は室内空気質の確保が困難であることがわかった。 また、自動開閉窓システムに関して、これまでは引き違い窓について検討してきたが、新たに開き窓に関して検討を行った。窓の開放寸法(開口幅あるいは開口角度)は室内外温度差により制御しているが、外部風速が大きな場合は換気量に誤差が出ることが明らかになった。しかし、開口幅固定窓に対して換気量は安定しており、室内温熱環境も自動開閉窓システムの方が望ましいことを示した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
提案した機械換気システムにおいて自宅療養室ついて検討したが、研究実績の概要に記載したように思うような成果が得られなかったため。
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今後の研究の推進方策 |
2023年度の実施計画に記載した通り、大きくは、1)自宅療養室の機械換気設備の計画と評価、2) 自動窓開閉システムの制御方法の見直しとなっている。
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