研究課題/領域番号 |
21H01509
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分23030:建築計画および都市計画関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪市立大学 (2021) |
研究代表者 |
松下 大輔 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (90372565)
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研究分担者 |
上田 哲也 大阪公立大学, 大学院リハビリテーション学研究科, 助教 (00844242)
瀧澤 重志 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 教授 (40304133)
加登 遼 大阪公立大学, 大学院生活科学研究科, 助教 (50849396)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
13,650千円 (直接経費: 10,500千円、間接経費: 3,150千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
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キーワード | 睡眠計測 / 生活行動 / 脳波(EEG) / 眼電(EOG) / 睡眠の質 / マイクロ波レーダー / 脳波(EEG) / 眼電位(EOG) / 睡眠覚醒状態 / 寝室環境 / 高齢者見守り / 介護 / 有効性確認研究 |
研究開始時の研究の概要 |
睡眠の課題の解決には睡眠時だけでなく日中の行動や居住環境との関係を継続的に捉え、より良い睡眠と日中の活動や居住環境との関係を解明することが有効である。睡眠研究は医学や生理学分野が中心であるが本研究は居住環境や人間行動分野から貢献しようとするものである。いかに被験者の心身の負担なく建物側から睡眠状態を継続的に計測して見守り、介護施設における入居者のQOLを向上させ、同時に介護負担を抑制できるか、また日中の活動や居住空間の環境と睡眠の質の関連を見出すことができるかが本研究の核心的な問いである。ミリ波レーダーを用いた持続可能な睡眠計測と日中の活動量や生活環境より睡眠の質に影響の大きい要因を解明する。
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研究実績の概要 |
目的:本研究は、ニューラルネットワークに基づく負担や拘束を抑制する計測手法を用いてマイクロ波レーダーによる睡眠・覚醒の非接触判定の有効性を検証した。 方法:日常的な寝室環境で15人に対して合計38夜に携帯型脳波眼電計、アクチグラフ、マイクロ波レーダーによる同時に記録した。携帯型脳波眼電計から脳波眼電データによって高周波で睡眠段階を推定する睡眠判定プログラムによる睡眠・覚醒の判定を教師値とした。stratified k fold cross-validation(k=5)のF1-score 、AUPRCなどによって多層パーセプトロンのモデルを選定した。訓練済みモデルによってマイクロ波レーダーの睡眠・覚醒の判定の一致率、感度、特異度、Cohen's kappa値を算出した。睡眠パラメータの入眠潜時、睡眠開始後覚醒、総睡眠時間、睡眠効率において各方法間の信頼性を評価した。 結果:マイクロ波レーダーの睡眠・覚醒の判定の全体一致率は95.38%、感度は76.70%、特異度は97.05%であり、被験者の平均のCohen's kappaは0.63であった。睡眠パラメータにおいて睡眠開始後覚醒は有意な偏り(p= 0.04)が認められたが、他方がなかった。 結論:ニューラルネットワークに基づく負担や拘束を抑制する計測手法によるマイクロ波レーダーの睡眠・覚醒の非接触判定の有効性が示された。この手法で得られた結果は、アクチグラフと同程度または上回っていた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍により当初予定していた医療福祉施設での実験が不可能となった。賃貸住宅に実験室を設け、睡眠計測実験を行うことで必要な睡眠計測データを得た。解析により当初の仮説を概ね支持する結果を得た。成果を論文にまとめて投稿したところ採用された。
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今後の研究の推進方策 |
研究の最終年度にあたり、研究成果の総括を行うとともに、未達成の課題二取り組む。具体的には住宅環境において介入群と制御群に対する睡眠計測を行う。日中の生活行動や寝室環境と睡眠の質の関係を明らかにする。
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