研究課題/領域番号 |
21H01532
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分24010:航空宇宙工学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
三上 真人 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (20274178)
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研究分担者 |
坂野 文菜 山口大学, 大学院創成科学研究科, 講師 (40961735)
瀬尾 健彦 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (00432526)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2022年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2021年度: 8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
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キーワード | 燃焼 / 微小重力 / 液体燃料 / 液滴群 / 燃え広がり / 冷炎 |
研究開始時の研究の概要 |
航空エンジンにおいては,始動時や高空失火後の再着火において燃料噴霧の液滴間燃え広がりによる群燃焼状態への移行が必要となる.最近のISSにおける宇宙燃焼実験により,従来は熱炎の発生により定義されていた液滴間燃え広がりにおいて観察が困難な冷炎も発生しており,それが群燃焼発現限界に影響を与えている可能性が示唆された.そこで,冷炎発生を考慮して液滴間燃え広がりの定義を拡張し,微小重力科学による燃え広がり現象の極限把握を行う.そして,その知見を利用してパーコレーション理論も拡張することで,航空エンジン用の複雑系混相燃焼物理のさらなる高度化へと展開を行う.
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研究成果の概要 |
本研究の目的は,我々の研究グループが行った宇宙実験で観察された群燃焼発現限界付近で生じる現象において重要となる冷炎に注目し,これまで熱炎にのみ注目して捉えられてきた液滴間燃え広がりに冷炎を考慮することで,燃え広がりの定義の拡張を行うことである.微小重力実験の結果,干渉液滴まわりに形成される火炎から加熱された燃え広がり限界外の液滴において冷炎の発生が確認された.等間隔液滴列の燃え広がりにおいても冷炎発生状況を観察したところ,熱炎に注目した場合に同一の燃え広がりモードを示す場合でも,液滴間隔に応じて冷炎発生状況が異なるモードが存在することが明らかとなった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
学術的には,微小重力場での液滴燃焼から,液滴間燃え広がりを通して,ランダム分散液滴群の燃え広がりへつなげ,最終的に噴霧燃焼へと繋げるという意義がある.特に冷炎を考慮した燃え広がり過程の理解は,複雑な反応モデルの簡略化への貢献を通して,冷炎簡略反応モデルを実装した大規模噴霧燃焼の計算コードの産業界への提供へと繋がる社会的意義がある.
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