研究課題/領域番号 |
21H01568
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
|
研究機関 | 創価大学 |
研究代表者 |
岡田 勇 創価大学, 経営学部, 准教授 (60323888)
|
研究分担者 |
鳥海 不二夫 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (30377775)
秋山 英三 筑波大学, システム情報系, 教授 (40317300)
山本 仁志 立正大学, 経営学部, 教授 (70328574)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 信用スコア / 評判システム / 評判アルゴリズム / 評判管理システム |
研究開始時の研究の概要 |
我が国における信用スコア社会の基盤としての評判情報の拡張的利用は検討すべき課題である。評判情報を利用するオンラインC2C取引の範囲は急速に拡大しつつあり、評判によって特典が付与されるなど、評判情報は単なる取引相手の選択に使用されるのみならず拡張的利用が始まっている。このことは、不当な評価に対しても頑健な集計システムの設計に関する学術的な検討を要請する。そこで本研究において、信用スコア社会で活用される可能性のある評判情報の拡張的利用に対応した評判管理システムの設計を目的とする。
|
研究実績の概要 |
第2年度は評判管理システムの理論的側面を明らかにすべく、(1)ブロックチェーンの運用に関する理論的検討、(2)オピニオンダイナミクスモデルを用いた理論的検討を行い、成果を(3)国際会議でシンポジウムを開催して成果報告ならびに議論を行った。 (1)では、オーストリアのウィーン経済経営大学の研究者と共同研究を行い、ビットコインのマイニングで用いられている共同マイニングが持つ理論的脆弱さとそれを克服するアルゴリズムについて検討した。具体的には、マイニングのジレンマと呼ばれる相互に非協力行動を行うことによるシステムリスクを回避するために、微小なスパイマイナーの相互導入によって社会厚生の低下を防止するという一種の保険メカニズムを導入するというアイディアである。研究ではその理論的設計を行い、理論解析と数値シミュレーションによる検討を行った。国際会議での発表ならびに出版物という成果となった。(2)では、評判管理システムが想定するような現実的なネットワーク社会を想定し、どのように評判情報(意見)が流通するのかについて物理的な特徴を明らかにすべく、複雑ネットワーク理論によるモデル化と数値シミュレーションによる特徴量の抽出を行った。これは国際学術誌への掲載という成果となった。(3)では、信用スコア社会へのソフトランディングというテーマのシンポジウムをハワイで行われた国際会議で開催し、会議の基調講演として本研究の成果を紹介するとともに、関連する研究者との議論によって、新たな研究課題の発見ならびに本成果の広報を行うことができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画では第二年度は理論的検討を行い一定の成果を出す予定であり、その計画をおおむね達成できたと考えるから。
|
今後の研究の推進方策 |
次年度は理論的成果の実証的な検討を行うべく被験者実験などによる研究を行う予定である。
|