研究課題/領域番号 |
21H01587
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分25030:防災工学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
長山 智則 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (80451798)
|
研究分担者 |
蘇 迪 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 特任准教授 (40535796)
西川 貴文 長崎大学, 工学研究科, 准教授 (50512076)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
|
キーワード | 画像解析 / 差分解析 / ひび割れ / 機械学習 / 振動 |
研究開始時の研究の概要 |
危険な変状を早期に捉える仕組みが求められる.車内設置された汎用カメラの画像を収集して広域のひび割れを効率的に抽出する取り組みはあるものの,道路網に無数に存在するひび割れを網羅的に検出するだけでは意味を無さない.そこで,車載カメラの動画像に対する精緻な画像処理と,車両動揺データ分析を活用した2段階の位置推定技術に基づいて,災害前後や平時のひび割れ変化量,つまり差分を算出し,重大な道路構造物被害の前兆となり得る進行性のある変状を抽出する.地震や大雨等の災害時には危険な兆候を迅速に把握し,平時には進行性をもつ変状を効率的に捉えることで,二次災害の軽減や効率的な予防保全に資するものである.
|
研究成果の概要 |
車載カメラを用いて路面画像を取得し、正確な位置同定と画像解析を組み合わせることで、災害前後や平時のひび割れ変化量を算出し、重大な道路構造物被害の前兆となる進行性の変状を抽出する研究を行った。GPSが利用できない環境でも車両動揺逆解析による位置推定を実現し、セマンティックセグメンテーションでひび割れを抽出、日照条件の影響も考慮した。さらに、鳥瞰変換画像と機械学習を用いた特徴マッチングにより、ひび割れの精緻な位置合わせと進行性評価を行った。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
道路舗装表面に現れる変状には、土砂崩れや大規模な沈下の前兆となる危険なひび割れや、事故を誘発する大きなポットホールの発生に至るものがある。重大な道路構造物被害につながるこれらの危険な変状を早期に捉える仕組みが求められる。車内設置カメラの画像を収集して広域のひび割れを効率的に抽出する試みはあるが、網羅的検出だけでは意味をなさない。本研究で開発した手法は、進行性を有する危険なひび割れ変状を車載カメラから効率的に抽出可能にするものである。また、Transformerモデルを用いた特徴マッチングにより、舗装表面の高度な位置合わせを実現し、今後の劣化評価や予測モデル構築の礎を築くものである。
|