研究課題/領域番号 |
21H01611
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 (2023) 北見工業大学 (2021-2022) |
研究代表者 |
古瀬 裕章 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 電子・光機能材料研究センター, 独立研究者 (50506946)
|
研究分担者 |
鈴木 達 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 電子・光機能材料研究センター, グループリーダー (50267407)
森田 孝治 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 電子・光機能材料研究センター, グループリーダー (20354186)
金 炳男 国立研究開発法人物質・材料研究機構, 電子・光機能材料研究センター, NIMS特別研究員 (50254149)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 8,450千円 (直接経費: 6,500千円、間接経費: 1,950千円)
|
キーワード | 透光性セラミックス / レーザー / 配向制御 / パルス通電焼結 / 微結晶粒 / 配向組織 |
研究開始時の研究の概要 |
透明な多結晶セラミックスは、大型化が容易なことから高出力レーザー材料として利用されているが、異方性(非立方晶系)材料の場合、複屈折による粒界散乱がレーザー出力を制限している。本研究の概要は、異方性多結晶セラミックスを有効なレーザー材料へ展開するために、結晶粒の「微細化(ナノ組織化)」と「配向制御」の両方に取り組むことで粒界散乱を低減するとともに、焼結組織(粒径、配向度)とレーザー特性(出力、効率)との関連を明らかにし、高出力化を目指すことである。さらに、強異方性かつ二軸性結晶に対しても本手法を展開し、組織制御や光学特性との関連を明らかにする。
|
研究実績の概要 |
本研究の目的は、複屈折を有する非立方晶系材料に対して、「結晶粒の微細化」と「配向制御」の両立により粒界散乱を抑制してレーザー品質の透明多結晶セラミックスを作製し、高出力を得ることである。2021年度は、代表者が「結晶粒の微細化」によりレーザー発振の原理実証に成功した一軸性のアパタイトに対して、①最適なフッ素置換条件の探索、②結晶粒径と光学品質の関連調査、③磁場を用いた配向制御の効果検証を試みた。また、④CaをSrに置き換えたS-FAPの透明化にも取り組んだ。①および②では系統的に条件探索をすることで新たな知見が得られた。③では、わずかに配向した成形体の作製に成功した。④では、微結晶粒で構成される透明なS-FAPセラミックスの作製に成功し、蛍光評価を行った。その他、二軸性結晶についても液相合成による微粉体合成を実施し、配向制御の準備を整えた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アパタイトの開発では多くの知見が得られ、高品質化に向けた検討が十分にできた。配向成形において、微粉体であるにも関わらず配向効果が見られた。また、S-FAPにおいては結晶粒の微細化により十分な透明試料の作製に成功し、レーザー発振の実証に向けた準備が整った。
|
今後の研究の推進方策 |
初年度に強磁場下で成形したアパタイトを焼結し、光学特性の評価を行う。また、配向度を上げるための合成条件の見直しをする予定であり、新たに超高圧湿式分散装置による粉体の分散処理を取り入れ、その効果を確かめる。思うように分散しない場合は、高エネルギーボールミル等を組み合わせて対応する。同様の製造過程を二軸性結晶にも展開し、配向体の作製を目指す。また、新たに得られた透明S-FAPセラミックスに対して、レーザー発振の実証を目指す。
|