研究課題/領域番号 |
21H01650
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26040:構造材料および機能材料関連
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
三宅 純平 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (30581409)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2021年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 高分子合成 / 燃料電池 / 高分子電解質 / 膜 / プロトン伝導 / イオン伝導 / 高分子薄膜 |
研究開始時の研究の概要 |
幅広い温度・湿度下において、実利用可能(高性能・高安定・高靭性)なプロトン膜の開発、ならびに、各種メカニズムの解明を目的とする。まずは、高温対応型の部分分子構造を組み合わせたシークエンス制御型三元共重合体を合成し、水/解離性水素配列制御型ナノ相分離構造を有するプロトン伝導膜を作製する。この際、静的な構造情報と、動的な輸送特性の関係を精査し、特に高温・低湿下においてプロトン伝導度を向上するためのメカニズムを解明する。実材料(PEMFC)への応用を鑑み、高いプロトン伝導性のみならず、高いガスバリア性・耐熱性・化学安定性・ロバスト性を併せ持つプロトン伝導性高分子の新規分子設計コンセプトを提唱する。
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研究成果の概要 |
本研究では、高温でも安定して性能を発現可能な芳香族系プロトン伝導性高分子に関する研究を実施した。親水部は主にスルホン酸化フェニレンに焦点を絞り、様々な疎水部構造を検討した。特に、これまでの課題であった乏しい柔軟性(すなわち小さい破断伸び)の改善に焦点を絞り、その向上を目指した。 その結果、オクタフルオロビフェニレン基を主鎖の一部に有するSPP-6P8Fが高いプロトン導電率を有するだけでなく、高い機械強度を有することを確認し、オクタフルオロビフェニレン基をスルホン酸化ポリフェニレン主鎖の一部に導入するアプローチは、薄膜強度の向上に効果的である可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
燃料電池や水電解水素製造装置において、イオン伝導性高分子は重要な部材の一つである。膜として利用する場合、高いイオン伝導性は当然のことながら、高い薄膜強度も求められる。特に、薄膜化が進めば進むほど、膜の機械強度への要求も厳しくなるが、本研究はそのような社会的要請に応え得る成果を含んでいるため、学術的意義のみならず、社会的意義も高いと言える。
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