研究課題/領域番号 |
21H01667
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
桑原 利彦 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 卓越教授 (60195609)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 14,820千円 (直接経費: 11,400千円、間接経費: 3,420千円)
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キーワード | 二軸応力 / 材料試験 / ひずみ速度制御 / 大ひずみ / 塑性 / 材料モデル / 降伏関数 / 制御 / 樹脂 |
研究開始時の研究の概要 |
ガス管や水道管に多用されている高密度ポリエチレン管(以下,PE管)を研究対象として,二軸応力状態における変形挙動や破断限界を解明するために,繰返し負荷-除荷型二軸バルジ試験機を新たに開発する.この試験機は,円管試験片に軸力と内圧を同時に負荷しつつ,応力経路を自在に制御する機能を備える.地震時における埋設管の弾塑性変形挙動および破断限界を解明するために,二軸応力状態で繰返し負荷-除荷をPE管に負荷し,その変形挙動を精密に測定する.
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研究成果の概要 |
第三世代高密度ポリエチレン(PE100)は,耐震性や長期耐久性をもつことから,全国の水道事業体で採用が進んでいる.水道管は実使用時には多軸応力を受けるにも関わらず,多軸応力状態下における変形特性は解明されていない.本研究では,樹脂円管に対して任意の二軸応力を付与可能な二軸バルジ試験機を用い,二軸応力試験を実施した.まず線形応力経路(円管の管軸方向と円周方向の主応力比一定)におけるPE100管の変形挙動を測定した.その挙動は高次降伏関数により概ね再現可能であることがわかった.さらに非線形応力経路における挙動は,線形応力経路試験から作成した材料モデルのよる計算値から若干乖離することがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我が国では地震や津波などが多発し,時に社会インフラが甚大な被害を受ける.その備えとして,ガス管や水道管に多用されている高密度ポリエチレン管(以下,PE管)を研究対象として,地震や津波などでPE管が大きな変形を受けたときに発生する,二軸応力状態における変形挙動を解明し,その挙動を数値シミュレーション上で再現するための適切な降伏関数を同定することができた.これにより,社会インフラの基盤を支えるPE管の変形挙動を従来よりもより正確に予測することができるようになり,その安全性をより定量的に評価することができる.
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