研究課題/領域番号 |
21H01673
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
山崎 倫昭 熊本大学, 先進マグネシウム国際研究センター, 教授 (50343885)
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研究分担者 |
眞山 剛 熊本大学, 先端科学研究部, 教授 (40333629)
井上 晋一 熊本大学, 先進マグネシウム国際研究センター, 助教 (30792585)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | マグネシウム合金 / 長周期積層構造 / 不均一組織制御 / 腐食防食 / 分極曲線 / アコースティックエミッション / 組織制御 / 応力腐食割れ |
研究開始時の研究の概要 |
不均一組織制御することで強度と延性を兼ね備えるMg合金展伸材の腐食および応力腐食割れ(SCC)挙動の本質的解明を目指すとともに、耐SCC合金設計指針を確立する。商用Mg合金として重要なMg-Al系合金およびMg-Ca系合金、そして新規開発合金である長周期積層(LPSO)構造型Mg-Zn-希土類(RE)合金の腐食挙動の解明と更なる高耐食化を念頭に置き、主要添加元素との固溶体型単相合金を対象とした腐食挙動調査を行なう。更にα-Mg母相がアノードサイトとなる二相合金を研究対象に加え、Mg合金の静的腐食挙動を電気化学的不均一性といった観点と幾何学的不均一性の観点から腐食およびSCC挙動を解明する。
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研究成果の概要 |
Mg/LPSO二相合金の腐食およびSCC機構解明に関する研究を行い,以下の知見を得た. (1) Mg/LPSO二相Mg-Zn-Y合金押出材の腐食挙動の結晶方位依存性を明らかにし,この依存性は露出結晶面の面内原子密度に大きく影響を受けることを示した.(2) 低歪み速度引張試験に直流電流電圧変化法を組み合わせることで、SCC発生応力を検知する手法を開発し,SCC感受性とSCC進展速度について調査したところ,LPSO型Mg-Zn-Y合金は,AZ31B合金よりもSCC感受性は高いものの,SCC進展速度についてはAZ31B合金の約1/3と極めて低い値を示すことがわかった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は力学特性を多機能化するために不均一組織制御されたMg合金の腐食挙動とSCC挙動の解明を目指すとともに,新規耐SCC性Mg合金の設計指針を得ることを目的に実施された.幾何学的な不均一性が腐食挙動にどのような影響を及ぼすかを明らかにした点,不均一組織制御により導入された繊維状集合組織加工粒のSCC抑制効果を明らかにした点が研究成果である.この組織不均一性の腐食挙動に与える影響を明確にした基礎的知見は,他の金属系へも展開できることから学術的に重要であり,また防食技術向上への寄与は安全な社会構築に貢献すると考える.
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