研究課題/領域番号 |
21H01678
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分26060:金属生産および資源生産関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
竹田 修 東北大学, 工学研究科, 准教授 (60447141)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 7,930千円 (直接経費: 6,100千円、間接経費: 1,830千円)
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キーワード | マイクロアロイング / スカンジウム / 母合金 / 熱還元 / アルミニウム合金 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,アルミニウム(Al)-マグネシウム(Mg)-スカンジウム(Sc)母合金の効率的な製造を目指して,ScCl3のMg熱還元法を開発する。ScはAl合金の特性を飛躍的に向上させるが,商業的に利用可能な濃縮された鉱床が存在せず,資源供給がほとんどなかった。しかし,近年,ニッケル(Ni)製錬の技術革新によってSc2O3が副産物として大量に供給可能となり,Scの資源供給ポテンシャルが急増した。このSc2O3を原料として,Al母合金の大量生産・高速度製造に適したMg熱還元法を開発する。Al-Mg-Sc合金を低コストで供給することで輸送機器の劇的な軽量化に寄与し,CO2発生の大幅な低減に資する。
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研究成果の概要 |
本研究では、アルミニウム(Al)-マグネシウム(Mg)-スカンジウム(Sc)母合金の効率的な製造を目指して、ScCl3のMg熱還元に関与する反応系の熱力学的性質の研究と、還元合金化プロセスの開発を行った。その結果、合金系の相平衡の研究において、実験報告が存在しないAl-Mg-Sc三元系の800~1000℃における相平衡を、化学平衡法を用いて明らかにした。また、スカンジウムイオンとアルミニウムイオンを含有する溶融塩をマグネシウムで共還元するプロセスを開発し、Al-Mg-Sc合金を形成させることに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
スカンジウムは電気自動車の構造材料などに用いられるアルミニウム合金の特性を飛躍的に向上させるが、商業的に利用可能な濃縮された鉱床が存在せず、資源供給がほとんどなかった。しかし、近年、ニッケル(Ni)製錬の技術革新によって酸化スカンジウムが副産物として大量に供給可能となり、スカンジウムの資源供給ポテンシャルが急増した。本研究では、酸化スカンジウムを始原料としたアルミニウム母合金の大量生産・高速度製造に適したマグネシウム熱還元法を開発した。Al-Mg-Sc合金を低コストで供給することで輸送機器の劇的な軽量化に寄与し、二酸化炭素発生の大幅な低減に資すると期待される。
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