研究課題/領域番号 |
21H01687
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
瀬戸 章文 金沢大学, フロンティア工学系, 教授 (40344155)
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研究分担者 |
平澤 誠一 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エレクトロニクス・製造領域, 主任研究員 (30321805)
猪股 弥生 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (90469792)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2022年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2021年度: 10,530千円 (直接経費: 8,100千円、間接経費: 2,430千円)
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キーワード | エアロゾル / ナノ粒子 / ラマン散乱 / レーザー / 分析 / ラマン散乱分析 / 大気微粒子 / 静電分級 / 表面増強ラマン |
研究開始時の研究の概要 |
大気環境中のPM2.5や、居住空間に存在するエアロゾルに含まれる極微量の有機物分子や微生物(ウイルスやアレルゲン等)の制御は、現代社会が直面する最も大きな課題のひとつである。本研究では我々が有する気中微粒子(エアロゾル)の合成、計測、捕集、制御に関する技術を結集して、エアロゾル中の極微量分子の「高速・高分解能・高感度」計測法の確立を目指す。その実現のために、電気移動度分級(DMA)法と表面増強ラマン散乱法(SERS)を融合し、「単一分子レベルの検出感度」でその化学種・物性を認識できる究極のエアロゾルセンシング技術基盤を確立する。
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研究成果の概要 |
環境中の極微量物質に対する一分子レベルの超高感度化学分析が実現できる手法として表面増強ラマン散乱(SERS)に着目し、粒子形状、大きさ、堆積密度を制御した銀ナノ粒子を用いたSERS基板を作製して、環境中の極微量分子に対する超高感度分析手法を開発した。粒子径、堆積量、粒子形状を厳密に制御した最適条件においては、単一分子レベルの超高感度のSERS効果が得られることが明らかとなった。これらの知見により、SERS効果に対する粒子径、粒子形状、堆積構造の影響が明らかとなり、さらに環境中に存在する様々な極微量成分の検出法への広い適用が期待される。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
SERSに関する研究は、バイオセンサへの応用を始めとして、環境や化学分野における超高感度分子分析法として、幅広い分野において最も注目されている物理現象のひとつである。一方で、SERSのエアロゾルの特性評価に関する応用研究はあまり進んでいない。この一因は、エアロゾルのハンドリングが困難であるためである。本提案の成果は、SERS効果に対する粒子径、密度、形状の制御性を大幅に向上するものである。また、得られる分析感度において、従来のエアロゾル計測技術の性能を大幅に凌駕するものであり、大気エアロゾルの起源の解明から室内バイオエアロゾル検出まで、多岐にわたる波及効果が期待される。
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