研究課題/領域番号 |
21H01696
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27010:移動現象および単位操作関連
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研究機関 | 福岡大学 |
研究代表者 |
新戸 浩幸 福岡大学, 工学部, 教授 (80324656)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
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キーワード | 酵母 / 大腸菌 / グラム陽性菌 / ポリスチレン粒子 / 材料/細胞界面 / 粒子付着量 / 細胞膜健全性 / コロニー形成能力 / 出芽酵母 / ルテウス菌 / 微生物 / 微小プラスチック / 化学物質 / 複合毒性 / 乳酸菌 / 分裂酵母 / 陽イオン界面活性剤 / 陰イオン界面活性剤 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、水環境中から検出されている微小プラスチックと有害化学物質(PCB、ダイオキシン、合成界面活性剤など)の複合毒性の危険性が、地球規模の問題となっている。このため、モデル生物(藻類、ミジンコ、メダカなど)を対象とするいくつかの毒性学的な研究プロジェクトが現在進行している。本研究では、「環境微生物に対する微小プラスチックと合成界面活性剤の複合毒性発現」を「界面現象」として捉えてメカニズム究明し、実環境に近い条件下における複合毒性を抑制するための指針を確立することを目指す。本研究は「いわゆる毒性学的な研究」とは一線を画し、界面コロイド科学および細胞生物学に立脚する「分野横断的な基礎研究」である。
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研究成果の概要 |
微小プラスチックの環境リスク研究を単一菌体レベルで界面に注目して遂行するため、モデル粒子として単分散で蛍光ラベル化されたポリスチレン粒子を作製し、その物性評価を行った。このモデル粒子が種々の環境(電解質の濃度、イオン性界面活性剤の濃度、温度)下で曝露された複数種類の菌体株を複合的に観測・評価することにより、微生物に対する微小プラスチックとイオン性界面活性剤の複合毒性発現メカニズムの全体像を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年、微小プラスチックによる生態系への悪影響が問題視されている。さらに、微小プラスチックは化学物質を吸着させやすい性質をもつため、水環境中における微小プラスチックと有害化学物質による複合汚染として懸念されている。本研究では、微小プラスチックのモデル粒子を合成した上で、フローサイトメーターや各種顕微鏡法などを駆使して、微生物に対するナノ粒子と界面活性剤の複合毒性およびそれに及ぼす曝露環境(イオン強度、温度)の影響を明らかにした。このような本研究は「いわゆる毒性学的な研究」とは一線を画し、界面コロイド科学および細胞生物学に立脚する「分野横断的な基礎研究」であり、高い学術的・社会的意義を有している。
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