研究課題/領域番号 |
21H01716
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
寺村 謙太郎 京都大学, 工学研究科, 教授 (80401131)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2021年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | Agナノ粒子 / 光触媒 / CO2光還元 / 光電析法 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的はH2Oを電子源とするCO2光還元に必要な光触媒への銀(Ag)ナノ粒子の修飾の意味を明らかにすることである.CO2の還元反応は電子だけでなくプロトン(H+)も必要であるが,活性サイト付近でのH+の還元を抑制することは難しい.これまでの検討により,Agナノ粒子の修飾を行うと,H2の生成が抑制され,CO2の還元が選択的に進行することが知られていた.しかし,単純にAgナノ粒子の修飾を行えばどのような光触媒を用いてもCO2が還元されるわけではない.本研究では反応機構を提案し,それに基づく特性評価を行い,提案している反応機構の妥当性を議論し,Agナノ粒子修飾について論理的な解釈を提案する.
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研究成果の概要 |
H2Oを電子源とするCO2光還元においては,H2O光還元がCO2光還元に比べて進行しやすいため,CO2光還元生成物であるCOに比べてH2O光還元生成物であるH2の方が多く生成することが多い.本研究では,CO2光還元には必須となるAgナノ粒子助触媒に注目し,含浸法・光析出法・化学還元法など各種の方法でAgナノ粒子助触媒を光触媒に修飾し,H2Oを電子源とするCO2光還元について活性比較を行った.その結果,Agナノ粒子は主に光触媒の還元面に展開され,CO2還元サイトとして機能することを明らかにした.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今後,人類が持続可能な社会を構築するためには,太陽光などの再生可能エネルギーを利用して,人類に必要な資源やエネルギーを作り出していく必要がある.本研究で対象にした「H2Oを電子源とするCO2光還元」は植物が行っている光合成を模倣しており,CO2とH2Oから化学物質を得られる人工光合成技術として注目を浴びている.この化学反応はH2Oの光還元による水素生成と競争するためにその制御が求められている.本研究では新規光触媒の開発とAgナノ粒子助触媒機能の解明によってCO生成速度を向上させることに成功した.
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