研究課題/領域番号 |
21H01719
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分27030:触媒プロセスおよび資源化学プロセス関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
三浦 大樹 東京都立大学, 都市環境科学研究科, 准教授 (20633267)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2023年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2021年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | 担持金触媒 / 炭素-ヘテロ原子結合形成 / C-O結合変換 / ボリル化 / 有機合成 / 触媒設計 / 協働機能触媒 / 協働触媒作用 / 炭素-ヘテロ元素結合形成 / 担持Au触媒 / 固体酸塩基 / 協働触媒機能 |
研究開始時の研究の概要 |
有機合成の核である分子間結合形成反応への不均一系触媒のさらなる適用とそれに伴う分子変換プロセスの大幅な効率化を実現するため、異種金属協働触媒系の作動原理解明を行い、種々の分子間結合形成反応に高い活性を示す不均一系協働機能触媒の設計指針を構築する。合成中間体の中でも特に需要の高い有機ホウ素化合物や有機ケイ素化合物の実用合成を可能とする炭素-ヘテロ原子結合の迅速形成反応を実現する。Auナノ粒子を協働機能触媒系の中心に据え、Lewis酸やLewis塩基などを周囲の適切な位値に配置し、さらにその酸塩基性質を適切に制御することで効率的な炭素ーヘテロ原子結合形成反応を達成する。
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研究成果の概要 |
酸化物担持Au触媒はエステルのC-O結合ボリル化に高い活性を示す。この金ナノ粒子触媒に対して周辺の酸塩基点が及ぼす影響を解析したところ、エステルがAuナノ粒子に,ボロン酸エステルが担体上のルイス酸点によってそれぞれ活性化されることで反応が効率的に進行することを明らかにした。一方、Auナノ粒子をSiO2に担持した触媒では、SiO2表面の弱い塩基性と、Auナノ粒子のソフトルイス酸性の協働によって、ヒドロシランからシリルカチオンが発生することで芳香族C-H結合のシリル化が効率的に進行した。このように本研究により担持金ナノ粒子―他元素の協働触媒作用が最大限に発現される触媒に対する設計指針が得られた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果は、環境負荷の少ないグリーンな有機合成を実現するために化学的安定性が高く、再利用が可能、有害な金属の生成物への混入が少ないなどの利点を有する固体触媒の高機能化指針に資するものである。特に本研究では担持金触媒による効率的な炭素-ケイ素、炭素-ホウ素結合形成反応の開発に成功しており、これらは重要な合成中間体である有機ケイ素化合物、有機ホウ素化合物の実用的な合成に資するものである。これにより医薬・農薬などの機能性有機分子の研究開発の加速が期待される。
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