研究課題/領域番号 |
21H01768
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分28030:ナノ材料科学関連
|
研究機関 | 関西学院大学 |
研究代表者 |
日比野 浩樹 関西学院大学, 工学部, 教授 (60393740)
|
研究分担者 |
影島 博之 島根大学, 学術研究院理工学系, 教授 (70374072)
|
研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 14,040千円 (直接経費: 10,800千円、間接経費: 3,240千円)
|
キーワード | グラフェン / 六方晶窒化ホウ素 / 化学気相成長 / ヘテロ構造 / 第一原理計算 / 二硫化モリブデン / 二次元物質 / 結晶成長 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、結晶成長技術を用いて二次元(2D)物質の複合構造(ヘテロ構造)をデザインして作製することを目指している。異なる2D物質を順に成長させてヘテロ構造を作製すると、2D物質の組み合わせや成長条件に依存して、後者が前者のエッジから成長するエッジ成長、表面に成長する表面成長、基板との界面に成長する界面成長の三種類の異なる成長様式が現れる。本研究では、ヘテロ構造の成長機構を、特に2D物質のエッジの構造が果たす役割に重点を置いて解明し、その理解に基づき、2Dヘテロ構造の成長様式を自在に制御する技術を開拓する。そしてこの技術を用いてデザインされた2Dヘテロ構造を作製し、その特異な物性を評価する。
|
研究成果の概要 |
我々は、Cu表面にグラフェン(Gr)と六方晶窒化ホウ素(h-BN)の横型および縦型ヘテロ構造を成長順序によって作り分けられることを報告してきた。本研究では、縦型ヘテロ構造形成において課題となっていたGr成長中のh-BNのエッチングを、成長雰囲気や炭素源ガスの種類によって抑制できることを示した。また、Grまたはh-BNで部分的に覆われたCu表面での各種成長前駆体の吸着エネルギーを第一原理計算し、横型と縦型の成長様式の切り替わりがGrおよびh-BN島のエッジが水素終端されているかどうかによって決定されることを解明した。さらに、Grやh-BNを直接成長させたサファイア上でのMoS2の成長も実現した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
グラフェンの発見以来、数多くの二次元(2D)物質が作製され、その広範なライブラリが構築されている。2D物質はそれぞれが得意の応用分野を持つだけでなく、ヘテロ構造による新しい物理や機能の発現に大きな期待がある。本研究により得られた2Dヘテロ構造の結晶成長機構に関する知見は、デザインされた2Dヘテロ構造を作製する技術の確立を通して、2D物質の産業応用に貢献する。
|