研究課題/領域番号 |
21H01838
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
志村 努 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (90196543)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 7,670千円 (直接経費: 5,900千円、間接経費: 1,770千円)
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キーワード | メタサーフェス / メタアトム / 二重位相ホログラフィー / 同時変調 / 振幅 / 位相 / 偏光 / Si / 電磁界解析 / 振幅・位相・偏光全制御 / 電子ビームリソグラフィー / 2重位相ホログラフィー / ハルトマンマスク / タルボット像 / 誘電体メタサーフェス / 2重位相ホログラム / 光波制御 / メタホログラム / 電気・磁気多重極子 / メタ表面 / メタ原子 / 誘電体メタ表面 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、誘電体ナノ構造をメタ原子としたメタ表面に2重位相ホログラムによる光の複素振幅制御の手法を導入し、光波の3要素である振幅、位相、偏光を全て独立かつ任意に制御できるデバイスを実現することを目指す。メタ原子のサイズ、形状、方位等をパラメータとし、各メタ原子に誘起される電気および磁気双極子・多重極子を制御する。これらによる輻射が他のメタ原子に及ぼす影響を考慮し、所望の光波を出力するメタ表面を設計する。さらに実際に誘電体メタサーフェスを作成し、実験的にこれを検証する。最終的には本方式を用いた、ベクトル波ホログラムの実現も目指す。
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研究成果の概要 |
二種の異なるメタ原子を市松模様に配置したメタサーフェスにより、二重位相ホログラフィーの原理を用いて、光波の振幅、位相、偏光の同時変調を行う原理を提案し、これを数値計算により検証した。単一種のメタ原子を用いた場合の結果を、二種のメタ原子を用いた場合に拡張する手法を開発した。またこのメタサーフェスをSiO2基板上のSiナノ構造により実現すべく、電子ビームリソグラフィーによる製作を試みた。さらに光波の振幅、位相、偏光の同時計測を目指して、ハルトマンマスクのタルボット像による計測法を開発し、その計測精度等の実用性を検証した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
メタサーフェスは実質的に光の波長程度の厚さの平面素子にも拘わらず、ホログラム、レンズ、偏光子、位相子、波長フィルターなどの機能を発現できる光学素子である。しかもこれらの複数の機能を一つの素子で実現することができる。しかしながら複数機能を持つ素子の設計には、これまではパラメータをやみくもに振って、数値計算にメタサーフェスの構造を求めるより方法がなかった。本研究により提案された、二重位相ホログラフィーの原理のメタサーフェスへの適用は、振幅変調に関してある程度解析的な設計手法を与え、メタサーフェスの設計に新しい方法論をもたらした。
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