研究課題/領域番号 |
21H01839
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
鈴木 健仁 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60550506)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
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キーワード | テラヘルツ波 / アンテナ / メタサーフェス / メタマテリアル / 極限屈折率材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、屈折率が10以上の超高屈折率・無反射な積層構造の人工構造材料により、高効率なテラヘルツデバイスを実現する。研究代表者は、2017年に0.3THz帯で超高屈折率・無反射な一層構造の材料を生み出した。この独自に生み出した超高屈折率・無反射な一層構造の材料をベースにして、パワー密度4.6倍の高効率化を実現するコリメートメタレンズの設計指針[Optics Express]を発表している。この設計指針を応用して、積層構造の材料における設計理論を確立するとともに、作製法の体系化、実験による証明を行い、独自に生み出した材料をテラヘルツデバイスへ応用した際の学理を構築する。
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研究実績の概要 |
1方向の偏光で高屈折率かつ無反射な動作をするメタサーフェスを応用した積層構造メタサーフェスによるアンテナの作製を進めた。次世代の高速無線通信やイメージング技術への応用に向け、金属溝構造、誘電体レンズ、導波管アンテナなどのテラヘルツ波帯の光学コンポーネントが報告されている。しかしながら、これらは複雑かつ立体的な構造を有する。テラヘルツ波を制御する平面構造の光学コンポーネントを実現できれば、光学コンポーネントを光源に集積できる。研究代表者らはこれまでに、1方向の偏光で高屈折率かつ無反射な動作をするメタサーフェスを応用した、平面構造のアンテナ(両面構造ペアカットワイヤーアレーアンテナ)の実験を報告している。しかしながら、このアンテナに用いた1方向の偏光で高屈折率かつ無反射な動作をする1層構造メタサーフェスでは、360度までの透過位相遅れは実現できていなかった。1方向の偏光で360度までの透過位相遅れを有する積層構造メタサーフェスを用いたアンテナを実現できれば、光源からの放射波をこれまでよりも高指向性利得な平面波に変換できる可能性がある。そこで2年目は、1方向の偏光で動作する積層構造メタサーフェスによるアンテナの作製を進めた。表裏に銅を成膜したシクロオレフォンポリマーフィルムをエッチングして、1層分のアンテナを作製した。積層には接着フォルムを用いた。積層に用いた接着フィルムのテラヘルツ波帯での光学特性をテラヘルツ時間領域分光法で測定した。接着ファイルを用いることで、積層構造メタサーフェスによるアンテナを密着構造で作製した。研究成果について、2023年第70回応用物理学会春季学術講演会で発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
1年目に進めた、1方向の偏光で高屈折率かつ無反射な動作をするメタサーフェスを応用した積層構造メタサーフェスによるアンテナの設計理論を用いて、2年目は実際に作製を行った。積層構造の作製法の課題については、接着フィルムを導入することで、当初の中空構造から進んだ密着構造で作製できた。接着フィルムのテラヘルツ波帯での光学特性についても、独自に構築してきた実験系や評価プログラムにより測定できた。
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今後の研究の推進方策 |
これまでに、1方向の偏光で高屈折率かつ無反射な動作をするメタサーフェスを応用した積層構造メタサーフェスによるアンテナの設計理論の構築、アンテナの作製を進めてきた。最終年度の3年目は、設計、作製したアンテナを用いた指向性実験をさらに進める。作製したアンテナは、メタサーフェスが3層、接着層が2層の構成である。このアンテナの実験結果をもとに、考察も引き続き進める。以上を通して、1方向の偏光で高屈折率かつ無反射な動作をするメタサーフェスを応用した積層構造メタサーフェスによるテラヘルツ波の高効率制御の学理構築を進める。
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