研究課題/領域番号 |
21H01841
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分30020:光工学および光量子科学関連
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
荒川 太郎 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (40293170)
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研究分担者 |
村田 博司 三重大学, 工学研究科, 教授 (20239528)
國分 泰雄 ものつくり大学, その他の部局, 学長 (60134839)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2023年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2021年度: 8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
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キーワード | 光変調器 / 半導体 / 光ファイバー無線 / 量子井戸 / アンテナ / 光無線システム / 光無線 |
研究開始時の研究の概要 |
次世代光ファイバー無線(RoF)システム実現のキーデバイスとなる超低電界動作アンテナ集積型半導体器光変調器を開発し、動作実証する。これまで、無給電、すなわちアンテナ受信電力のみで駆動でき、かつ小型で半導体光源等との集積化が可能な半導体光変調器は実現が難しかった。そこで、これまで独自に開発してきた半導体ナノ構造をこのRoFシステムに最適化し、微小リングと呼ばれる共振器構造等を融合することで、超低電界駆動の極限を追求する。本研究により小型・低消費電力の無線信号・光信号間変換デバイスが実現でき、第6世代以降の移動体通信を始め、光と電波の境界をつなぐ基本デバイスとなることが期待できる。
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研究成果の概要 |
無給電、すなわちミリ波信号(60 GHz帯)の受信電界のみで駆動可能な金属アンテナを集積した化合物半導体量子井戸変調器を開発し、その光ファイバー無線通信応用可能性を実証することを目的とした。 光ファイバー無線用光変調器用に最適化した独自の半導体ポテンシャル制御量子井戸構造(五層非対称結合量子井戸)を設計、作製した。この量子井戸構造をコア層とする位相変調器を作製し、アレイ化したアルミニウム製アンテナ部と集積化して、高効率な光変調器を実現した。変調効率は、従来デバイスと比較して14dBの大幅な改善を達成した。さらに、60GHz無線信号の復調実験にも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
我々が独自に開発してきた量子ナノ構造である五層非対称結合量子井戸を用いて初めて受信電界のみで動作する高効率アレイアンテナ集積半導体光変調器が実現できた点で、学術的意義を有する。 本研究により、小型、低消費電力で大量生産に対応できる無線信号-光信号変換半導体光変調器が実現できることが示された。次世代移動体通信ネットワークで必要な基地局の増大に対応でき、その発展に大いに貢献できる。さらに、本成果は今後の世代の光無線通信技術に広く応用することができ、第6世代以降の移動体通信技術の普及をはじめ、光と無線をシームレスにつなぐ各種システムの発展に貢献する。
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