研究課題/領域番号 |
21H01923
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分33020:有機合成化学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
谷野 圭持 北海道大学, 理学研究院, 教授 (40217146)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
16,900千円 (直接経費: 13,000千円、間接経費: 3,900千円)
2023年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2022年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2021年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | ペリ環状反応 / 中員環 / 天然物 / 全合成 / 高次構造 / 転位反応 / 高次構造天然物 / 電子環状反応 / 7員環 / 環化反応 |
研究開始時の研究の概要 |
自然界には、様々な大きさの炭素環が互いに縮合した複雑な分子構造を持つ天然有機化合物が数多く存在する。それら天然物の化学合成は医薬品の開発にも繋がり、学術面のみならず社会的な要請にも応える重要な研究課題である。本研究では、独自に開発した有機合成反応を駆使し、従来の方法では困難な中員環炭素骨格構築法を開発する。さらに、天然物合成への応用を通して、その有用性を実証する。
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研究成果の概要 |
有機化学において、5員環や6員環は形成容易であるが、より大きな中員環炭素骨格の構築は困難であり、新手法の開発が求められている。本研究は、独自の中員環構築法を開発し、その有用性を天然物の全合成において実証しようとするものである。 その成果として、ヘプタトリエニルアニオンの電子環状反応による7員環構築法を開発し、7員環と5員環からなる天然物6,11-epoxyisodaucaneの全合成を達成した。また、軟体サンゴから単離されたテルペノイドCristaxenicin Aについて、炭素9員環を含む主骨格の構築に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
天然物の全合成研究は、新しい合成手法の開発を促し、有機化学の飛躍的な発展をもたらしてきた。その意義は学術面に留まらず、医薬や農薬の創出など社会的な要請にも応えるものである。 本研究では、新たに7から9員環までの大きさをもつ炭素環の効率的な構築法を開発し、それら新手法の有用性を天然物の全合成において検証した。合成標的の一つであるCristaxenicin Aは、リーシュマニア症の原因原虫に対する抗原虫活性を示し、治療薬のリード化合物として期待される天然物である。
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