研究課題/領域番号 |
21H01979
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分34030:グリーンサステイナブルケミストリーおよび環境化学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
山田 陽一 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, チームリーダー (50317723)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2023年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2022年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | 高分子金属触媒 / 再利用性触媒 / グリーンケミストリー / 有機変換反応触媒 / 高分子パラジウム触媒 / 高分子ニッケル触媒 / 鈴木―宮浦カップリング / 水中反応 / 不溶性触媒 / 固定化触媒 / 高分子配位子 / コバルト触媒 / 環化三量化 / 不溶性超分子触媒 / 位置選択性 / 有機変換反応 / グリーン触媒 / 高活性・高再利用性・高安定性 |
研究開始時の研究の概要 |
ナノメートルレベルでサイズ・形状がデザインされ、安価で比較的豊富に存在する鉄、コバルト、ニッケル、銅など第4周期遷移金属が担持されたナノ空間構造触媒を創製し、高効率かつ省資源的な物質変換反応を行うための、グリーン触媒反応プロセスを構築します。 グリーンケミストリーの観点から、パラジウム、ロジウムなどの貴金属から脱却した、安価で比較的豊富に存在する鉄、コバルト、ニッケル、銅など第4周期遷移金属を活用した固定化触媒の開発を目指します。
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研究実績の概要 |
高活性でかつ高い再利用性・耐久性を兼備し、金属の漏れ出しが無い固定化触媒の開発は、医薬品合成・機能性材料合成といったファインケミカル合成を志向したグリーンケミストリーの推進に重要である。 高活性かつ高い再利用性の高分子金属触媒として新しいぶんしもつれ型高分子パラジウム触媒を開発した。すなわち、t-Bu-スチレンとビニルピリジンの共重合体とパラジウム塩より新規不溶性高分子パラジウム触媒を開発した。この触媒は当チームで開発してきた高分子パラジウム触媒よりも化学的・物理的に安定であることが確認された。 この触媒は有機溶媒混合水溶液、水溶液中いずれにも機能することが判り、ハロゲン化アリールとアリールボロン酸との鈴木―宮浦カップリング反応がいずれの溶媒系でも効率的に進行し、対応するビアリール化合物が高い収率で得られた。 この触媒反応系により、医薬品、液晶、有機EL材料が効率的に合成することができた。すなわち研究提案通り、各種 医薬品、医薬品中間体、生理活性物質等の合成を行い、グリーン触媒反応プロセスを構築が可能になりつつあることが判った。 さらに不安定な錯体形成能を克服した、ニッケル、コバルト、銅、鉄などの第4周期遷移金属触媒の固定化触媒を開発すべく、上記高分子配位子類とニッケルより高分子ニッケル触媒の調製を検討した。その結果、いくつかの高分子配位子系により耐久性が向上した高分子ニッケル触媒が開発された。この触媒を用いると、反応性の低い塩化アリールを基質とした鈴木―宮浦型カップリング反応が効率的に進行することが明らかになった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
耐久性の高い高分子パラジウム触媒が開発されるとともに、ニッケル、コバルト触媒も開発され、現在さらに耐久性の高い触媒の開発検討に進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
現在検討しているさらに耐久性の向上したニッケル触媒を開発し、再利用性の高い触媒系を提示する。さらなる高活性化を目指し、提案以上の触媒系の構築を推進する。
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