研究課題/領域番号 |
21H02000
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分35020:高分子材料関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022-2023) 大阪府立大学 (2021) |
研究代表者 |
大野 工司 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 教授 (00335217)
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研究期間 (年度) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2021年度: 6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
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キーワード | 微粒子 / ポリマーブラシ / コロイド / 結晶 / 表面・界面 / 高分子合成 / 高分子構造・物性 / ナノ材料 / 表面・界面物性 / 自己組織化 |
研究開始時の研究の概要 |
微粒子が結晶状に配列した組織体であるコロイド結晶は、その屈折率の周期性により光の伝播を制御できるため光学材料へ応用できる。また、それは結晶構造のモデル系として適しており盛んに研究されている。近年、単純立方格子(SC)型のコロイド結晶が極めて優れた光学特性を示すことが報告された。しかし、その構造は不安定であり人工的に構築された例は皆無である。本研究では、我々が独自に開発したポリマーブラシ付与複合微粒子の合成技術を駆使して、SC型コロイド結晶の構築法を世界に先駆けて確立し、その構造および特性をあきらかにする。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、荷電ポリマーブラシ付与複合微粒子を精密合成し、その分散性および配列挙動を系統的に研究し、斬新なコロイド結晶系を構築することである。具体的な成果として、カチオン性ポリマーブラシ付与複合微粒子が、低極性溶媒中において極めて大きな粒子間距離を持つソフト系コロイド結晶を形成することを見出した。この結晶構造は、グラフト鎖の電荷数や塩濃度によって変化した。また、カチオンとアニオンをそれぞれ有するポリマーブラシ付与複合微粒子を混合することにより、それらが交互に配列したCsCl型コロイド結晶が形成することを見出した。この結晶の核形成から結晶成長までの過程を直接観察することにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
有機溶媒中における荷電コロイド粒子の配列制御に関する研究は、微粒子の表面構造・化学組成の重要性が認識されているにも関わらず、それらを積極的に制御されてこなかった。本研究では、独自のポリマーブラシ付与微粒子の合成技術を活かして、様々な構造パラメータを有する複合微粒子を設計し、それらの低極性溶媒中における分散挙動を系統的に評価し理解することで、ミクロンオーダーの粒子間距離を有するコロイド結晶や二成分系コロイド結晶を構築する技術を開発できたことは意義深い。コロイド結晶は学術的に幅広い分野で研究されていることに加え、その応用も多岐に亘ることを考慮すれば、本研究の知見が多方面で活用されると期待できる。
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